ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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AB Science社はMasitinibの再試験を行わない予定
・ALS NEWS TODAYの5月30日付記事からです

▽欧州医薬品庁は、AB Science社のALS治療薬候補であるmasitinibの承認について否定的な見解を公表し、再試験を要請しましたが、AB Science社は再試験を行わないことを決定しました。

▽AB Science社は既に行われた第3相試験の最終的なデータを欧州医薬品庁の要請に合致するように再解析を行い、その結果をもって再申請を行う予定としています。

▽欧州医薬品庁の最終的な判断がまたれます

引用元
https://alsnewstoday.com/2018/05/30/ab-science-not-pursuing-ema-reexamination-marketing-approval-masitinib-als-treatment/
家族性ALS治療薬候補が欧州でorphan drug指定
・ALS NEWS TODAYの5月25日付記事からです

▽欧州医薬品庁は家族性ALSに対する遺伝子治療薬に対してorphan drug指定を与えました

▽この治療薬はスイスのEPFL(École polytechnique fédérale de Lausann)が開発中の薬剤であり、前臨床試験段階にあります

▽開発中の薬剤は、アデノ随伴ウイルスベクターを用いて、microRNAを注入し、変異SOD1遺伝子など、異常遺伝子の発現をブロックするものです

▽スイスALS協会やCatalyze4Lifeなどの資金的援助を受け今後実用化に向けて試験が進められる予定です

引用元
https://alsnewstoday.com/2018/05/25/potential-familial-als-gene-therapy-named-orphan-drug-by-european-medicines-agency/
Voyager社のALS治療薬候補の前臨床段階データ
・ALS NEWS TODAYの5月23日付記事からです

▽Voyager Therapeutics社は同社のSOD1変異家族性ALS治療薬候補であるVY-SOD101についての動物モデルでの実験結果を学会にて公表しました

▽SOD1変異に起因するALSは家族性ALSの20%を占めるといわれています。VY-SOD101はアデノ随伴ウイルスベクターを用いた遺伝子治療薬です。

▽VY-SOD101は脊髄運動神経において、異常SOD1蛋白質の発現を78%減少させ、明らかな副作用はみられなかったとのことです。

▽同社はさらにVY-SOD101の運搬効率の改善を目指しており、臨床試験の実現に向けて前進しています

引用元
https://alsnewstoday.com/2018/05/23/voyager-shares-pre-cleinical-data-als-candidate-vy-sod101/
p38 MAPK alpha阻害はALSの軸索輸送障害を改善する
▽発症前のSOD1変異ALSモデルマウスにおいて、軸索輸送の障害が報告されています。今回、研究者らは軸索の逆行性輸送を賦活する小分子を探索しました。

▽その結果、p38 MAPK alpha (p38 mitogen-activated protein kinase alpha)阻害剤がSOD1変異ALSモデルマウスの軸索輸送障害の改善に有用であることが判明しました。

▽p38 MAPK alpha阻害剤を投与すると、SOD1変異ALSモデルマウスにおける逆行性軸索輸送の生理学的な効率が回復しました。以上の結果は、p38 MAPK alpha阻害剤がALS治療法開発において有望な戦略となりうる可能性を示唆するものです

(この研究はイギリス、 University College LondonのGibbsらにより報告され、平成30年5月22日付のCell death and disease誌に掲載されました)
免疫系を制御する蛋白質がALS進行に関与する
・ALS NEWS TODAYの5月21日付記事からです

▽TRIFと呼ばれる蛋白質が脳内の免疫系細胞が異常に活性化することに関与し、ALSの進行に影響を与えている可能性があることが日本の研究者らにより報告されました

▽名古屋大学の山中教授らの研究グループは、免疫系の受容体であるTRIFの欠損がALSモデルマウスの生存期間を短縮することをみいだしました。

▽TRIFとMyD88は免疫系の活性化を制御する2つの主要な蛋白質です。研究者らはTRIFないしMyD88のいずれかを欠損したモデルマウスを作成しました。

▽MyD88の欠損はモデルマウスの病態に影響を与えませんでしたが、TRIF欠乏は生存期間の短縮をもたらしました。TRIF欠損によりアストロサイトが異常に活性化することがわかりました

▽この研究はTRIF経路がアストロサイトの異常活性化に関与し病態に影響を与えることを初めて明らかにした研究であり、今後これら免疫系細胞をターゲットとした治療法の開発につながることが期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/2018/05/21/trif-protein-seen-to-prevent-als-progression-in-mice-in-study/
ALSモデルマウスに対するアデノ随伴ウイルスベクターによるVEGF注入
▽今回研究者らは、ALSモデルマウスに対してアデノ随伴ウイルスベクターにより神経栄養因子であるVEGFを注入し治療的効果を検証しました

▽60日齢のモデルマウスに対して、クモ膜下腔内にscAAV9-VEGFを注入したところ、生存期間の延長効果を認めました

▽また、ミクログリア数の減少や神経炎症反応の減弱効果を認めました。また末梢神経へのマクロファージの侵入も減少しました。

▽以上の結果は、中枢神経に対するVEGF注入が抗炎症効果を有し、ALSモデルマウスに対して治療的効果を有することを示唆しています

(この研究は中国、The Second Hospital of Hebei Medical UniversityのWangらにより報告され、平成30年5月8日付のBrain Research Bulletin誌に掲載されました)
同系ないし同種異系iPS細胞由来神経前駆細胞移植の実現可能性
▽iPS細胞由来の自家細胞移植は将来的に各種疾患に対する治療選択肢として有望視されています。同種移植では免疫抑制剤が不要であることが利点となりますが、近年、未分化iPS細胞移植後の予期しない免疫拒絶反応の存在が指摘されています。

▽今回研究者らは、iPS細胞由来の神経前駆細胞をミニブタの脊髄内に移植して、免疫抑制剤を用いずに生着するかどうかを調べました

▽その結果、同系移植した神経前駆細胞は生着し、神経細胞やグリア細胞に分化し長期生存することが確認されました。また一時的に免疫抑制を行った同種異系移植でも生着することが確認されました

▽以上の結果は、iPS細胞由来の神経前駆細胞移植が将来的にALSなどの神経変性疾患に対する治療法として有望な可能性を示唆するものです

(この研究はアメリカ、 University of CaliforniaのStrnadelらにより報告され、平成30年5月9日付のScience translational medicine誌に掲載されました)
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