ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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Verapamilとriluzoleの混合物はP糖蛋白質を阻害し薬剤抵抗性を減弱させる
▽リルゾールの脳内への到達は血液脳関門におけるP糖蛋白質により阻害されています。

▽研究者らは、リポソームを用いてベラパミルによりP糖蛋白質の機能を阻害し、脳内に有効にリルゾールを運搬する手段を考えました

▽リルゾールとベラパミルのカクテルを内包するリポソームが合成されました。この合成リポソームは脳血管内皮細胞モデルにおいてP糖蛋白質を阻害しました。またリルゾールの吸収量の増加が確認されました

▽以上の結果は、リポソームを用いてリルゾールとベラパミルを運搬することにより、リルゾールの治療的効果が十分に発揮することを補助することができる可能性を示唆しています

(この研究はアメリカ、Husson UniversityのYangらにより報告され、平成30年4月26日付のEuropean journal of pharmaceutical sciences誌に掲載されました)
Biohaven社がALS治療薬候補のBHV-0223(リルゾール舌下錠)についてExpanded Access Programを提供
・ALS NEWS TODAYの5月10日付記事からです

▽Biohaven社はFDAより同社のALS治療薬候補であるBHV-0223について、Expanded Access Program(アメリカ版患者申出療養制度)の提供を承認されました

▽BHV-0223はリルゾールの口腔内崩壊錠であり、舌下投与が可能なため、嚥下機能が低下した患者にも投与可能となっています

▽Biohaven社はBHV-0223の承認申請を2018年第3四半期に予定しています。

引用元
https://alsnewstoday.com/2018/05/10/biohaven-establishes-expanded-access-program-bhv-0223-als-therapy/
英ベネボレントAI社によるALS治療法の探索
・かなくん さんよりご提供いただいた話題です

・日経の記事から引用です

・英ベネボレントAI社の技術者らが、AI技術を用いて、脳内の血流や化合物の効果などからALSに対する治療法探索を行っています。

・その結果、1週間後に可能性のある5つの治療法が発見されたとのことです

・今後このようなAI技術の進展が期待されます

英ベネボレントAI社
http://benevolent.ai/

・かなくん さん、ありがとうございました。
Masitinibに対して厳しい見解
・ALS NEWS TODAYの4月23日付の記事からです

・こちらの記事(http://alexkazu.blog112.fc2.com/blog-entry-1377.html)でもご紹介したmasitinibですが、欧州医薬品庁ヒト用医薬品委員会より厳しい結論がでたようです

▽AB Science社は同社のプレスリリースにて、同社のALS治療薬候補であるmasitinibの承認について欧州医薬品庁ヒト用医薬品委員会から否定的な見解がだされたことを公表しました

▽その理由として、臨床試験の結果の信頼性が不十分であること(結果が試験参加した施設の中から2つの主要な施設の結果からの推測に基づくものであること)。急速進行群と通常進行群とのカットオフを上位15%としたことの根拠が乏しいこと、早期脱落した患者についてのALSFRS-Rの変化についての解析においてバイアスが混入している可能性があること、などがあげられました。

▽AB Science社は今回の決定を受けて、さらに結果を精査し、再度申請を行う予定にしています。

引用元
https://alsnewstoday.com/2018/04/23/ema-issues-negative-opinion-masitinib-conditional-marketing-authorization/
新規臨床試験情報(IC14)
・アメリカでの新規臨床試験情報です

・IC14(ヒト抗CD14モノクローナル抗体)のALSに対する第2相試験が開始予定となっています。先日ご紹介したものは急速進行型ALSを対象としたものですが、今回のものはそのような限定はないようです。

・50名のALS患者を対象に12週間で行われる予定です

引用元
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03508453
新規臨床試験情報(Triheptanoin)

・アメリカでの新規臨床試験情報です。トリヘプタノインの小規模な第1/2相試験が開始予定となっています

・トリヘプタノインは脂肪酸で、クエン酸回路の補充物質として機能するようです。ミトコンドリア機能を改善することでALSに対する有効性が期待されています。10名を対象に5ヶ月間で行われる予定です

引用元
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03506425
新規臨床試験情報(レボシメンダン)
・アメリカでの新規臨床試験情報です。心不全治療薬であるレボシメンダンのALSに対する有効性、安全性についての第3相試験が開始予定です

・450名のALS患者を対象にレボシメンダン1-2mgないしプラセボが48週間投与され、有効性(主尺度は静的肺活量)などが検証されます

引用元
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03505021
H.P. Acthar Gelの有効性について
・ALS NEWS TODAYの4月20日付記事からです

▽現在開催中の第70回アメリカ神経学会年会において、コルチコトロピン(H.P. Acthar Gel)の有効性についての発表が行われました

▽H.P. Acthar Gelは副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)であり、抗炎症作用、神経保護作用などが期待されています。

▽43名の患者に対してH.P. Acthar Gel1日1回の皮下注が36週間施行され、PRO-ACTデータベースを用いて、年齢や重症度などのマッチしたALS患者のコントロール群と比較されました。

▽その結果、36週後のALSFRS-Rの変化量はH.P. Acthar Gel投与群において平均-4.3点であり、コントロール群では-6.6点でした。これは統計的に有意な差であったとのことです

▽予備的な結果ですが、H.P. Acthar Gelの有効性について期待がもてる状況です。今後最終的な臨床試験結果の公表が期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/2018/04/20/aan2018-hp-acthar-gel-shows-promise-delay-als-progression/
P188は変異SOD1蛋白質の細胞毒性を緩和する
▽家族性ALSの原因となるSOD1遺伝子変異では、変異SOD1蛋白質が凝集することにより細胞毒性が発揮すると考えられています

▽変異SOD1蛋白質の重合体は細胞膜毒性を有し、ホスファチジルグリセロールの脂質領域がターゲットとなり障害するといわれています

▽この膜毒性については、FDAが承認している界面活性剤であり、膜安定化剤であるP188により緩和します。

▽SOD1変異ALSモデルマウスにP188を投与したところ、発症遅延効果と生存期間延長効果がみられました。P188などの膜安定化剤が今後ALSの治療戦略として有望な可能性があります

(この研究は、アメリカ、The University of ChicagoのRiehmらにより報告され、平成30年4月5日付のNeurobiology of disease誌に掲載されました)

Elysium社のEH301がorphan drug指定
・ALS NEWS TODAYの4月3日付記事からです

▽Elysium Health社のALS治療薬候補であるEH301がFDAによりorphan drug指定を受けました

▽この指定は2017年の予備的な健常者に対する臨床試験の結果を受けてのことになります。この指定を受けて、同社はさらに大規模な患者対象の臨床試験を今年中に予定しています

▽EH301は補酵素NAD+の前駆体であるNicotinamide Ribosideであり、有効性については未知数なため臨床試験の結果がまたれます

引用元
https://alsnewstoday.com/2018/04/03/eh301-granted-orphan-drug-designation-amyotrophic-lateral-sclerosis/
免疫系細胞がALS進行遅延効果を発揮する可能性
・ALS NEWS TODAYの4月4日付記事からです

▽最新号のJAMA Neulorogy誌に公表された研究によると、制御性T細胞とALSの進行との関連性があることを示唆する結果が得られました。

▽ALS患者33名での調査により血中制御性T細胞の濃度が高いほど、ALS進行がゆるやかであることがわかりました

▽さらにSOD1変異ALSモデルマウスにおいて制御性T細胞を増加させると、生存期間の延長がみられ、活性化ミクログリアの減少や神経栄養因子の増加などが観察されました

▽以上の結果は制御性T細胞が神経保護作用を発揮する可能性を示唆するものであり、今後の治療法開発につながることが期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/2018/04/04/specialized-immune-cell-may-help-slow-als-progression-study/
新規臨床試験情報(Arimoclomol)
・ドイツの製薬会社であるOrphazyme社によるarimoclomolの第3相試験が実施予定となっています

・プラセボ対照で行われ合計231名のALS患者を対象に76週間の投薬期間で行われる予定です

・arimoclomolは細胞ストレス下における、熱ショック蛋白質発現の共誘導物質(co-inducer)であり、神経保護作用を有することが報告されています

引用元
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03491462
新規臨床試験情報(ranolazine)
・アメリカで実施予定の新規臨床試験情報です。

・狭心症治療薬としてFDAに認可されている薬剤であるranolazineの小規模な第2相試験が開始予定となっています

・ranolazineは基礎実験において細胞内カルシウム蓄積を抑制することがわかっており、ALSにおいて神経保護作用を発揮するのではないかと期待されています

・試験は20名を対象に500mgないし1000mg/日のranolazineが投与され、4週間、オープン試験で行われる予定です

引用元
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03472950

新規臨床試験情報(IC14)
・アメリカでの新規臨床試験情報です

・IC14(ヒト抗CD14モノクローナル抗体)の急速進行型ALSに対する第2相試験が開始予定です

・20名の患者を対象にオープン試験で行われ、1日目に4mg/kgのIC14が静注され、その後3日間は2mg/kg静注。8日目から11日目まで同じサイクルでもう1回繰り返し投与されます。その後28日間、グリア活性化を評価するためのMR-PETスキャンが行われます

引用元
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03474263
フィセチンはerk活性化によりALSモデル動物において神経保護作用を発揮する
▽フィセチンは天然の抗酸化作用物質です。研究者らはALSモデル動物を用いて、フィセチンの効果を調べました

▽フィセチン投与はSOD1変異ALSモデルマウスやショウジョウバエモデルにおいて活性酸素による傷害の減少効果や運動機能障害の改善、生存期間の延長効果を示しました。

▽フィセチンはリン酸化ERKの増加をもたらし、抗酸化作用物質の発現増加をもたらしました。この作用はMEK/ERK阻害により抑制されました。

▽以上の結果は、フィセチンは細胞を酸化ストレスから保護し、ALSに対して治療的に有用である可能性を示唆するものです。

(中国、Harbin Medical UniversityのWangらにより報告され、平成30年3月17日付のNeuroscience誌に掲載されました)
GEMALSの有効性について
▽ALSに対するALS-Endotherapia (GEMALS:脂肪酸、抗酸化物質などの化合物のようです)の有効性が小規模のオープン試験で検証されました。

▽31名のALS患者に対して投与されました。その結果進行遅延効果が84%の患者において観察され、38ヶ月間の生存期間延長効果がみられました。

▽同時に呼吸、歩行、発語、嚥下機能などにおいて改善効果がみられました。

▽GEMALSはALSに対して治療的に有効である可能性がありますが、その有効性は確定したものではなく、今後二重盲検試験での有効性の検証が必要です。

(この研究は、平成30年4月15日付のExperimental and therapeutic medicine誌に掲載されました)
ショウジョウバエモデルにおけるter94の過剰発現は運動神経細胞変性を改善する
・京都府立医大などの研究グループによる報告です

▽TDP-43蛋白症はALSの主要な病態ですが、TDP-43の機能喪失が神経変性につながると考えられています。今回研究者らはショウジョウバエのTBPH遺伝子(ヒトTDP-43の相同遺伝子)をノックダウンし、運動神経細胞変性などALS類似の病態を再現することを確認しました。

▽これまでに研究者らはヒトFUS遺伝子に対応するCaz遺伝子をノックダウンしたモデル動物において、ヒトVCP遺伝子に対応するter94遺伝子が、運動神経変性に影響することを報告してきました。今回はTDP-43ノックダウンに対するVCPの影響が検証されました。

▽その結果、ter94遺伝子の過剰発現は、運動機能障害や運動神経細胞末端の変性などを抑制することがわかりました。免疫細胞化学的検証により、この効果は、細胞質に異常局在化したTBPH蛋白質が核内に戻ることにより得られることがわかりました。

▽以上の結果はヒトVCP蛋白質機能を亢進させることがALSに対して治療的に有望である可能性を示唆するものです

(この研究は京都府立医科大学のKushimuraらにより報告され、平成30年2月5日付のAmerican journal of neurodegenerative disease誌に掲載されました)
骨髄幹細胞移植によるALSモデルマウスでの血液脳関門機能修復
▽これまでにALSモデル動物において血液脳関門の障害が報告されています。今回研究者らはモデルマウスに対してヒトCD34+骨髄幹細胞を移植し、血液脳関門への影響を調べました

▽13週齢のSOD1変異モデルマウスに対して異なる用量のヒト骨髄幹細胞を移植したところ、微小出血により示唆された毛細血管の破壊が用量依存性に減少しました

▽発症後晩期のモデルマウスにおいてみられる広範な微小血管損傷についても移植により減少が確認され、骨髄幹細胞移植により血液脳関門機能が改善したことを示唆する結果がえられました

▽以上の結果は、ヒトCD34+骨髄幹細胞移植がALSにおける血液脳関門障害に対する治療選択肢となりうる可能性を示唆するものです

(この研究は、アメリカ、University of South FloridaのEveらにより報告され、平成30年1月31日付のOncotarget誌に掲載されました)

新規臨床試験情報(RNS60)
・既に小規模の第2相試験が行われていたRNS60ですが、今回より大規模な第2相試験がアメリカで開始予定となりました

・RNS60は基礎実験において抗炎症作用および神経保護作用が観察されている治療薬候補です。

・プラセボ対照で行われ合計142名がエントリー予定です。投与群ではRNS60が週に1回静注および吸入で連日投与され、24週間で治療効果やバイオマーカーの変化などが判定される予定です

引用元
https://clinicaltrials.gov/show/NCT03456882


新規臨床試験情報(リルゾール口腔内溶解フィルム)
・舌下錠が開発中のリルゾールですが、今回は口腔内溶解フィルムの臨床試験情報です。

・アメリカでリルゾール口腔内溶解フィルムの第2相試験が開始予定です。このフィルムはリルゾール50mgを含有しており、1日2回12週間投与され安全性や忍容性などが確認される予定です。内服困難な患者においても投与可能であることから、新たな治療選択肢になることが期待されています

引用元
https://clinicaltrials.gov/show/NCT03457753
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