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運動野への幹細胞移植について(続報)
・先日も簡単に取り上げましたがメキシコのグループから、運動野への幹細胞移植の現在までの成果について、報告がありました。

まずは、Cytotherapy (2009) Vol. 11, No. 1, 2634に掲載されていたメキシコで行われた運動野への幹細胞移植の報告です。

▽2005年から2008年にかけて、メキシコで行われた幹細胞の脳実質への移植の報告です。

▽この試験には発症後1-3年の10名のALS患者が治療群としてエントリーされました。13名のALS患者が対照群として比較されました。

▽治療群に対して、まず3日間、300ugのG-CSF製剤を皮下注され、造血能を亢進させた後、3日目に末梢血を採血され、そこからCD133+幹細胞が分離されました。同時に腰椎穿刺により髄液を採取され、幹細胞と混合されました。

▽局所麻酔下で、定位脳手術により両側前頭運動野に幹細胞が移植されました。穿頭孔より硬膜切開され7mmの深さにハミルトンシリンジを用いて幹細胞が25万から75万個注入されました。

▽診断から経過観察終了までで、生存期間の中間値は、対照群では19ヶ月でしたが、治療群では66ヶ月と有意な延長効果を認めました。

▽また、ALSFRS-R得点についても、治療群ではベースラインの得点と比較して、治療1ヵ月後、2ヵ月後および6ヵ月後において有意な改善効果を認めました。治療群のベースラインのALSFRS-Rの平均点は24.6点であり、6ヵ月後は平均27.9点、12ヵ月後では24点でした。一方対照群では有意な増悪を認めました。

・以上の報告のように、当初の報告では症例数が少数ではありますが、有効である可能性を示唆する結果が報告されています。その後音沙汰がなかったのですが、先日の記事で少し触れたように、今月のCytotherapy誌に、同一グループによりさらに症例数を増やした報告が掲載されていました

運動野への幹細胞移植による長期生存

▽この論文では、2005年から2015年までの8年間で、39名のALS患者に対して、自家CD133陽性間葉系幹細胞を前頭運動野に移植し、その経過が報告されています。

▽いずれも孤発性ALS患者であり、上記論文と同一の手技で移植されました。移植を受けた患者の生存期間の中間値は35.7ヶ月であり、対照群10名の21ヶ月より統計的に有意に長かったとのことです。

▽また移植後1年後のALSFRS-Rの変化量は対照群では-18.8点、治療群では-7.4点であり、統計的に有意な進行遅延効果を認めました。

▽移植に関連して重大な副作用はありませんでした。

▽この手法による幹細胞移植による生存期間の延長効果は、これまでのどの幹細胞治療の報告よりも長く、有効性に関して今後のさらなる検証が期待されるものです。

引用元
http://www.celltherapyjournal.org/article/S1465-3249(16)30323-1/abstract
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