ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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過去の臨床試験情報
・熊本を中心とした今回の震災で被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。
・いつも当ブログでお世話になっているいのべたさんの御実家も全壊されたとのことです。
・一日も早く平穏な日々が戻ることをお祈りいたします。

免疫抑制剤の第2相臨床試験

▽この臨床試験は、NSI-566の第1相臨床試験において、1名が改善を示し、その他数名が進行の鈍化所見が得られたとの結果を受け行われます。この第1相臨床試験では、移植された神経幹細胞に対する拒絶反応を防ぐため、免疫抑制剤が当初併用されました。

▽症状の改善が、免疫抑制剤に起因する可能性もあることから、この臨床試験が計画されました。症状の改善が、免疫抑制剤によるものなのか、それとも神経幹細胞移植によるものなのか、それとも神経幹細胞と免疫抑制剤の双方によるものなのか、様々な可能性がありますが、純粋に免疫抑制剤の寄与があるのかどうか、調べることが目的となります。

▽5種類の免疫抑制剤が投与されるレジメンであり、どれも既に日常臨床で使用されているものですが、かなり強力なものもあることから、臨床試験で有効性と安全性が確認されるまではALSでの使用を控えるように注意勧告されています。

▽レジメンは以下のようです。

・第1日と第4日目に20mgのバシリキシマブ静注
・第1日に125mgにメチルプレドニゾロン静注
・2日目から7日目は60mg、8-14日目は40mg、15-21日目は20mg、22-28日目は10mgのプレドニソン経口投与
・2日目から180日目まで1mgから5mgのタクロリムスを1日2回経口投与
・2-7日目は500mgを1日2回、8-14日目は朝500mg、夜1000mg、15-180日目は1000mgを1日2回、経口でミコフェノール酸モフェチルを投与

▽治療的効果があるかどうか、結果が待たれます。

ALSに対する高カロリー摂取療法の第2相臨床試験

・2014年2月27日付Lancet誌に掲載された臨床試験結果です。

▽この試験は胃瘻からの経腸栄養投与中の24名のALS患者を対象に行われ、非侵襲的人工換気時間が10時間未満であることが条件でした。24名が無作為に3つの群に分けられました。

▽7名は通常カロリー栄養、9名は高炭水化物含有高カロリー栄養、8名は高脂肪含有高カロリー栄養が4ヶ月間投与され、その後1ヶ月間経過観察されました。

▽各被検者において、必要なカロリーは、間接熱量測定法(安静時と定常的な運動中における二酸化炭素産生量と酸素消費量から基礎代謝を推定するもの)と活動度などにより推定された。

▽通常カロリー栄養は関節熱量測定法などで推定されたカロリーをそのまま投与、高炭水化物含有高カロリー栄養は推定されたカロリーの125%の量の栄養を投与、高脂肪含有高カロリー栄養では不飽和脂肪酸なども含有し、全カロリーの55%が脂肪分により構成される高脂肪食が投与されました。

▽全ての栄養群において、全カロリーにおいて蛋白質の占める割合は17%と共通で、高カロリー群では、1週間当たり500gの体重増加を目標としてカロリー調整されました。

▽4ヵ月後に各栄養の投与は終了し、通常の栄養内容に戻された後、1ヵ月後の状態までアセスメントされた

▽その結果、通常カロリー投与群において4ヶ月未満での脱落が最も多く(50%)、主に副作用によるもの(胃瘻の脱落や下痢、腹部膨満など)でした。高カロリー群では全体で1名のみでした。

▽高カロリー投与群では副作用も少なく、重大な副作用も通常カロリー群と比較して少なかったとのことで、高カロリー投与群において、観察期間中にコレステロール値の上昇や空腹時血糖値上昇などは観察されませんでした。

▽通常カロリー投与群では、経過中平均体重は個体差は大きいもののほぼ一定していました。高炭水化物含有高カロリー栄養群においては、1ヶ月あたり平均390gの体重増加があり、推定されたカロリー必要量の1.54倍のカロリーが投与されていました。高脂肪含有高カロリー栄養投与群では、推定カロリー消費量の1.51倍のカロリーが投与されたにもかかわらず、1ヶ月あたり平均460gの体重減少がみられました。

▽経過中の死亡については、高炭水化物含有高カロリー栄養投与群では0名、高脂肪含有高カロリー栄養投与群では1名、通常カロリー投与群では3名でした。ALSFRS-R得点についても、高炭水化物含有高カロリー栄養群において、他の2群よりもより悪化の度合いが緩やかでした。(統計的有意差にはいたらず)

▽以上より、高炭水化物含有高カロリー栄養の投与は安全であり、予後を改善する可能性があります。ただし小規模の臨床試験であり、今後さらなる検討が必要です。

http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(14)60222-1/fulltext
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