▽研究者らは、ARFでありグアニンヌクレオチド交換因子(GEF)である、サイトヘシンの役割をALSモデル動物において調べました
▽遺伝子的ないし薬理学的にサイトヘシンを抑制することにより、蛋白質毒性刺激から運動神経細胞を保護し、ALSモデル線虫において、運動機能を保持する効果があることがわかりました。
▽サイトヘシンは、変異SOD1蛋白質と複合体を形成します。しかし、このことによりARF活性化作用は影響を受けません。変異SOD1蛋白質により生じた小胞体ストレスは、サイトヘシンを阻害することにより緩和することがわかりました
▽変異SOD1の有害作用が存在する状況下において、サイトヘシン活性の阻害は、自食過程を活性化し、変異SOD1蛋白質による毒性を緩和することがわかりました。
▽以上の結果は、サイトヘシンを対象とした治療戦略が、ALSの治療法として有望である可能性を示唆するものです
(この研究は、アメリカ、National Cancer InstituteのZhaiらにより、平成27年6月17日付のThe Journal of neuroscience誌に掲載されました)
引用元
http://www.jneurosci.org/content/35/24/9088.abstract