ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
全世界から最新の治療情報を見つけ出し、ここで紹介します。完治するまで戦い続けましょう!
201707<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>201709
平成27年3月号
・当地では桜が咲いています。春に相応しい明るいニュースが入ってくることを期待しています

・さて、3月のALSに関するニュースを振り返ると、国内の研究グループからの研究報告が複数みられました。特に慶應義塾大学のiPS細胞を用いた治療薬候補についての研究報告は、iPS細胞による治療研究が着実に進歩していることを実感させるものでした。国内でも早期に患者由来iPS細胞バンクなどの構築と、それを用いた活発な治療研究が望まれます。

基礎研究
・これまでと全く異なる方向性からALSの病因に迫る試みとして目に付いたのは、3月22日付の記事で、後天的なDNA修飾であるエピジェネティクスの観点から、ALSの病因を調べた報告です。DNAの後天的なメチル化が、ALSの病態進展に対して保護的に機能する可能性が報告されました。新しい創薬ストラテジーが提案されたという点で、興味深いものでした。

・また慶應義塾大学の学会報告についても、既存の薬物について調査されたという点で、実現可能性の高い治療選択肢の可能性であり、今後の進展が期待されます。

Neuralstem
・臨床研究についての最大のニュースはNeuralstem社のNSI-566の第2相臨床試験の結果が公表されたことです。

・以下は管理人の主観的な意見もさしはさんだものになりますので、あくまで1つの意見として解釈ください(誤った解釈かもしれません)

・公表された第2相臨床試験の結果は、残念ながら、当初の期待に沿うものではなかった印象です。理由としては、Neuralstem社が公表したデータの解析手法が、慣例的な手法と異なる方法で公表されており、positiveな結果を導き出そうとした結果とみえるからです。

・慣例的な手法とは、治療前3ヶ月間程度の経過観察期間中のALSFRS尺度の変化量と、治療開始後のALSFRS尺度の変化量との違いを統計的に解析し、有意な病態進行遅延効果がみられるかどうか、について報告するものです。

・しかし、今回のNSI-566については、この方法での結果は公表されず、治療に反応したとされるサブグループを抽出し、報告されています。治療に反応したかどうかについても裏づけがなく、もともと進行がゆるやかであった一群を抽出したにすぎない可能性もあります

・このような状況のため、結果公表後もアメリカのALS TDIの掲示板でもコミュニティの反応はかなり乏しいものでした。そうした書き込みの中でも、治験参加者を知る人の書き込みがあり、実際に12ヶ月間、進行がとまったケースがあるとの書き込みがありました。こうした情報は期待のもてるものですが、確定的なものではなく、今後の情報に注目されます。

GM604
・GM604についてはFDAが早期承認の是非を検討中です。当初の報告が正しければ、最終判断まであと1ヶ月以内と思われます。

・そうした中、3月30日にGenervon社のHPにて”The Innovative and Advanced Science of GM604(GM604の高度で革新的なサイエンス)”との題名で記事が掲載されています。以下一部抜粋して引用します

▽Genervon社は全てのALS患者に速やかに合法的にGM604を提供することを望んでいます。Genervon社はFDAとミーティングを行い、早期承認要請を提出しました。もしFDAから承認された場合、全てのALS患者がGM604を使用することが可能になり、保険会社からの保険もおりるでしょう。

▽FDAが早期承認する可能性は当然のことながら低いものです。しかしながら、GM604が期待できることは明確です。第2a相臨床試験において、努力性肺活量や、ALSのバイオマーカーであるTDP43、SOD1、Tauなどに効果がみられました。小規模の臨床試験であったにも関わらず、統計的な有意差をもって、有効性が示されました

▽アメリカ国外のALS患者に対しての注意書き:Genervon社の臨床試験と承認プロセスはアメリカ国内のみのものですが、FDAの承認は、海外の国における早期承認にとっても重要事項になります。さらにFDAが早期承認を行った場合、国外の患者であっても、各国での承認を待たずに、国によっては合法的にGM604を使用できる可能性があります。

▽Genervon社のGM604に対する興味に感謝いたします(以上Genervon社HPより:http://www.genervon.com/genervon/images/data20150330.pdf)
スポンサーサイト
コメント
コメント
いつも、掲載ありがとうございます!
良いニュースに気持ちが救われています。
gm604は早期承認されたら日本で打つことができるのでしょうか。
何かしら皆で行動起こせたらと思っております。
2015/04/02(木) 23:18:38 | URL | かきのたね #- [ 編集 ]
HIDEさん 感謝しています!
いつも情報をありがとうございます。
お礼を言うことしか出来ませんが、心底感謝しています。

3月は大変期待のもてるNewsがいくつもありました。
HIDEさんの3月号にも記載されている慶応大学の既存薬を用いた研究やGM604。
ナノミセルや国際チームから発表されたCLR01なども
非常に期待のもてる治療法だと思います。

かきのたねさんからのご質問についてHIDEさんからも
ご回答があると思いますが、
医師法では医師が自ら行う治療において使用するものであれば、
薬事法にて未承認の医薬品等も使用出来る旨の記載があったと思います。
仮にGM604がFDAの承認を得て米国で販売されれば、
日本では医師が個人輸入などすることで使用出来ると思われます。
ですから、医師法の観点のみから言えば、東大遺伝子治療も
医師が必要と判断されれば法律上は使用できると思います。
しかし、現実にはエビデンス(証拠)等がなければ、
トラブルや訴訟リスクを考えて医師も使用し難いものです。
ただし、再生医療に関しては再生医療に関する法律によって、
厚生労働大臣の承認なしには使用できません。

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000079192.pdf

ですから、患者申出療養制度のような医師が未承認薬を
使用しやすい法整備がとても重要ということになります。
2015/04/03(金) 00:58:57 | URL | いのべた #- [ 編集 ]
いのべたさん、ご丁寧なご返信ありがとうございます!
理解できました。ぜひ、良い形になってほしいです。
当方親がALSです。何か活動できることがありましたら、ご教示いただけたらと思います。
2015/04/03(金) 01:51:35 | URL | かきのたね #- [ 編集 ]
Re: タイトルなし
>かきのたねさん
コメントありがとうございます。
海外で承認された医薬品の輸入については、厚労省の以下のサイトが参考になるかと思います
薬事法などが関与する問題になるようです
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kojinyunyu/index.html
2015/04/04(土) 00:42:49 | URL | HIDE #- [ 編集 ]
Re: HIDEさん 感謝しています!
>いのべたさん
いつもありがとうございます。
こちらでも仮にGM604がFDA承認された場合に、具体的にどのような手続きになるのか、つかめていません。
調べてみたいと思いますが、また情報がありましたらよろしくお願いいたします
2015/04/04(土) 00:45:49 | URL | HIDE #- [ 編集 ]
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2017 Powered By FC2ブログ allrights reserved.