ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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iPS細胞由来の運動神経細胞が、成熟した脊髄運動神経細胞の表現型を示す
・これまでiPS細胞から運動神経細胞を誘導し、筋肉まで軸索を伸長させることは困難といわれていました。しかし今回、動物実験においてそれが観察されたとの報告です。

・これまではALS細胞におけるiPS細胞の治療的適応の候補は、神経栄養因子などを分泌する細胞への分化誘導が主な選択肢でしたが、今回の研究結果は、iPS細胞を直接運動神経細胞に分化させることを可能にすることが期待できる技術であり、iPS細胞によるALSの根本治療への期待が高まります。

▽iPS細胞由来の運動神経細胞は、ALSなどの運動神経疾患に対する細胞置換療法として、治療的適応の可能性があります。しかしながら、iPS細胞由来運動神経細胞の生理学的な性質はほとんどわかっておらず、また本来の脊髄運動神経細胞との性質の比較や、ES細胞(胎児幹細胞)由来の運動神経細胞との性質の違いもわかっていませんでした

▽今回、研究者らは、プロテオーム解析(構造と機能を対象としたタンパク質の大規模な解析)を初めてiPS細胞由来運動神経細胞に対して行いました。またES細胞由来の運動神経細胞との蛋白質発現形式の比較を行い、発現蛋白質構成要素の違いが4%未満と類似していることを示しました

▽マウスのiPS細胞を運動神経細胞に分化誘導し、LIMホモドメイン蛋白質(DNAに結合し遺伝子発現を調整する蛋白質)であるLhx3(運動神経細胞に関する遺伝子の転写を調節する因子)の発現を確認しました。このiPS細胞由来運動神経細胞を胎生期のニワトリ胚の神経管に移植したところ、iPS細胞由来運動神経細胞は、選択的にLhx3陽性運動神経細胞により支配される筋肉細胞に対して、軸索を伸長しました

▽試験管内での実験により、iPS細胞由来運動神経細胞は、解剖学的に成熟を示し、数週間ニワトリ筋線維細胞と培養したところ、機能的な神経筋接合部を形成しました。電気生理学的にも、受動的な膜電位を示し、運動神経細胞に特徴的な発火特性を示しました。

▽さらに、iPS細胞由来の運動神経細胞を、腓腹筋を支配する脛骨神経を切断したマウスに移植したところ、機能的な神経筋接合部を再生し、筋肉の収縮力の回復と、筋萎縮の回復が観察されました

▽これらの結果は、ALSなどの運動神経変性疾患に対する置換療法として、iPS細胞由来運動神経細胞の移植が有望であることを示唆しています

(この研究は Harvard Stem Cell Instituteなどの研究グループにより報告され、平成27年1月21日付のJournal of Neuroscience誌に掲載されました)
引用元
http://www.jneurosci.org/content/35/3/1291.abstract
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