ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
全世界から最新の治療情報を見つけ出し、ここで紹介します。完治するまで戦い続けましょう!
201702<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>201703
トランスグルタミナーゼ 2(TG2)と神経炎症反応
▽神経組織の炎症反応は、様々な慢性神経変性疾患において中心的な役割を果たしており、特定の蛋白質の病的な凝集により特徴付けられます

▽このような蛋白質のうちのいくつかは、トランスグルタミナーゼの基質であることが示されています。トランスグルタミナーゼは、カルシウム依存性酵素で、蛋白質の合成反応に関わっています

▽近年、トランスグルタミナーゼ 2(TG2)が炎症反応の一部に関与していることを示唆する研究結果が報告されています。

▽中枢神経系では、主としてアストロサイト(星状膠細胞)とミクログリアが炎症反応に関与する細胞になります

▽炎症反応刺激に反応して、TG2蛋白質量と酵素活性が、アストロサイト、ミクログリア、単球内において増加します。

▽炎症反応の主要な調節因子と考えられている、転写因子のNF-κBが、炎症性サイトカインや、酸化ストレス、カルシウム流入などの様々な刺激により活性化します。

▽このような状況下においては、TG2の過剰発現が、持続的なNF-κBの活性化をもたらします。このようなTG2/NF-κBの活性化経路が、ALS、多発性硬化症、パーキンソン病など様々な神経変性疾患に関与していることが報告されています。

▽TG2とNF-κBは細胞内で同時に局在化していることが示されており、詳細な役割はまだわかっていませんが、神経炎症において重要な役割を果たしていると考えられています。

(この総説はイタリア、University of MessinaのIentileらにより、2014年11月15日のAmino Acids誌に掲載予定です)
元記事
http://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00726-014-1864-2

・トランスグルタミナーゼ 2が変異SOD1モデルマウスにおける神経炎症反応に関与していることを示す論文が滋賀医科大学のグループにより今年2月に報告されました

------トランスグルタミナーゼ 2はSOD1変異ALSモデルマウスにおいて、折り畳み異常SOD1蛋白質との相互作用により神経炎症反応を促進する-----

▽家族性ALSにおいては変異SOD1蛋白質の異常集積が、発症機序であると考えられていますが、凝集機序は不明でした。

▽研究グループはTG2と変異SOD1蛋白質との相互作用を調べました。

▽細胞内へのTG2注入により、TG2は主として変異SOD1蛋白質と相互作用を行い、変異SOD1蛋白質の凝集を促進することがわかりました。精製TG2蛋白質は遺伝子組換え変異SOD1蛋白質およびアポ型(銅イオンを含まない)の非変異SOD1蛋白質をカルシウム依存性に凝集させました。このことは折り畳み異常SOD1蛋白質がTG2の基質であることを示唆しています。

▽さらに、細胞外のTG2は、細胞非自律的(別の細胞からの影響が関与する状況)に神経炎症反応に影響を与えることがわかりました。すなわち、TG2により凝集した変異SOD1蛋白質は、TNF-α、IL-1β、NOなどの産生をミクログリアにおいて増加させ、神経炎症反応を引き起こします。

▽TG2は、SOD1変異モデルマウスの脊髄や神経結紮マウスの舌下神経核などにおいて過剰に発現していることが観察されました。

▽さらに、脊髄のTG2をシスタミンにより抑制したところ、病態進行の遅延と、SOD1凝集の減少、ミクログリア活性化の減少が観察されました。

▽これらの結果は、SOD1を凝集を介した神経炎症反応および、細胞内の折り畳み異常SOD1蛋白質の凝集において、TG2が役割を果たしていることを示唆するものです。

(この結果は、滋賀医科大学のOonoらにより報告され、2014年2月号のJournal of Neurochemistry誌に掲載されました)
引用元
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jnc.12441/abstract
スポンサーサイト
コメント
コメント
東京農工大、ALS発症の一端解明 遺伝子に異常
会員限定のため、途中までしか掲載されていませんが、以下の記事が日経にありました。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASGG2500G_X11C14A1TJM000/
2014/11/19(水) 11:11:21 | URL | かなくん #- [ 編集 ]
Re: 東京農工大、ALS発症の一端解明 遺伝子に異常
>かなくん さん
いつもありがとうございます。
日本の研究グループの成果はうれしいものですね
早速ブログに記事としてとりあげさせていただきます
2014/11/19(水) 19:28:08 | URL | HIDE #- [ 編集 ]
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2017 Powered By FC2ブログ allrights reserved.