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アルツハイマー病の重要な原因物質としてAβ43が浮上
-見過ごされていたアミロイドβ亜種が強力な病態促進因子-
平成23年7月4日 独立行政法人 理化学研究所

老人性認知症の中で患者が最も多い疾患と知られるアルツハイマー病は、脳内に老人斑(アミロイド)の「シミ」が沈着することが理学的に分かり、主成分がアミロイドβペプチド(Aβ)であることが知られています。Aβはアミノ酸の長さが異なるAβ40とAβ42の2種の存在が古くから知られ、これらを中心とした研究が主流でした。

しかし、この2種を標的にした治療では病気の進行を止めることが難しい状況が続いていました。2005年頃から、Aβ亜種の存在が徐々に知られ、従来の研究を見直す機運が高まっていました。

理研脳科学総合研究センター神経蛋白制御研究チームらは、アルツハイマー病患者を免疫組織化学的に検討したところ、これまで見過ごされてきたアミノ酸残基が43個からなるAβ亜種「Aβ43」が、Aβ40よりも高頻度で存在していることを突き止め、アルツハイマー病の強力な病態促進因子であることを発見しました。 Aβ43を特異的に検出するELISAシステムを構築し、駆使した結果、Aβ43がAβ42よりも強力な神経毒や凝集性を発揮し、Aβ40よりも広範囲で存在すること、家族性アルツハイマー病患者の遺伝子解析から、Aβ43の存在比率が高いほど早期に発症していること、が分かりました。さらに、Aβ40やAβ42が生まれつき一定割合で脳内で産生されるが、Aβ43は加齢に伴い出現することも分かりました。

このため、Aβ43がアルツハイマー病の発症に極めて重要な促進因子であり、加齢性変化を示すことから、新たな治療法や診断法の開発につながると期待できます。

プレスリリース本文(詳細)へhttp://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2011/110704/detail.html
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