ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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核外輸送アダプター阻害によりC9orf72変異ALSの病態が緩和
▽家族性ALSの主な病因としてC9orf72遺伝子の6塩基繰り返し配列の過剰伸張がしられています。遺伝子変異の産物であるジペプチド繰り返し蛋白質が有害作用をもたらしますが、どのようにしてこれらが核外に輸送されるかはよくわかっていません

▽今回、研究者らは核外輸送アダプター蛋白質であるSRSF1を除去することにより、C9orf72遺伝子変異モデル動物の病態が緩和することをみいだしました

▽病態緩和効果は、SRSF1を除去した場合のみならず、SRSF1とNXF1との相互作用を阻害した場合にも、同様の効果がえられ、C9orf72遺伝子の病的な転写産物と、ジペプチド繰り返し配列蛋白質の産生が減少し、神経毒性が緩和しました。

▽以上の結果は、SASF1阻害が、NXF1依存性の核外輸送を阻害し、病態緩和効果を有する可能性を示唆しており、今後の治療的応用が期待されます

(この研究は、イギリス、University of SheffieldのHautberqueらにより報告され、平成29年7月5日付のNature Communications誌に掲載されました)

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AAV10-U7による遺伝子治療によりモデルマウスの生存期間延長
▽SOD1変異家族性ALSに対する治療的アプローチとして有望な方法は、変異SOD1遺伝子発現を抑制することです

▽今回、研究者らは、SOD1変異ALSモデルマウスにおいて、持続的に変異SOD1遺伝子の発現を抑制する新規手法を開発しました

▽この手法は、アデノ随伴ウイルス血清型rh10(AAV10)を遺伝子ベクターをして用い、修正型U7核内低分子RNAを用いて、SOD1遺伝子エクソン2に対するアンチセンス配列を注入し、エクソンスキッピングを誘導するものです。

▽この手法により、モデルマウスの生存期間延長効果が観察されました(生下時に注入した場合92%、生後50日齢では58%)。今後の治療的応用が期待されます

(この研究は、フランス、Sorbonne UniversitésのBiferiらにより報告され、平成29年6月26日付のMolecular Therapy誌に掲載されました)
ALSモデルマウスにおいて蛋白質受容体阻害が治療的効果
・ALS NEWS TODAYの7月5日付記事からです

▽Neuropharmacology誌に掲載された研究結果によると、SOD1変異ALSモデルマウスにおいて、グルタミン酸受容体の一種を阻害することが治療的に有効であることがわかりました

▽この受容体は、代謝型グルタミン酸受容体5(mGluR5)であり、この受容体遺伝子をノックダウンし、発現量を低下させることにより、モデルマウスの発症遅延と生存期間延長効果がみられることが明らかになりました

▽さらに、運動神経細胞もmGluR5発現低下により保持され、アストロサイトやミクログリアなどの活性も正常に近い状態に保持されることがわかりました

▽研究者らはグループIに属する代謝型グルタミン酸受容体(mGlu1およびmGlu5)阻害がモデルマウスに対して治療効果を有することを報告しており、今後治療法開発につながることが期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/2017/07/05/reducing-activity-of-protein-receptor-improves-als-like-disease-in-mice/
新技術により折り畳み異常蛋白質に対する酵素の分子レベルでの機構が明らかに
・ALS NEWS TODAYの6月28日付記事からです

▽ミシガン大学の研究者らは、クライオ電子顕微鏡とよばれる新技術を用いて、折り畳み異常蛋白質の構造異常を是正する酵素であるHsp104がどのように機能するかを調べました

▽この研究は最新号のScience誌に掲載されました

▽研究者らは、Hsp104が折り畳み異常蛋白質を中心のチャネルから引き込み、蛋白質の折り畳み異常を是正するプロセスを開始することを見出しました

▽蛋白質はポリペプチドとよばれる構造を有しており、Hsp104は、ラチェットのようにポリペプチドを引き込み、折り畳み異常を起こしたポリペプチドの凝集体から一つのポリペプチドの折り畳み異常をほどき、そのポリペプチドが正常な折り畳み構造を回復したり、あるいは細胞の蛋白質分解機構により代謝されること過程へと導くことがわかりました。

▽ALSなどの神経変性疾患においては、蛋白質の折り畳み異常が病態進展の引き金になると考えられており、折り畳み異常を起こした蛋白質は、他の正常構造の蛋白質の折り畳み異常を誘発しうると考えられています。

▽この折り畳み異常が、Hsp104のどのような構造により是正されるかが解明されることは、今後の治療法開発にとって有用な知見となる可能性があります。

▽さらにHsp104の機能を高めるような分子的操作についても研究されており今後の研究の進展が期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/2017/06/28/als-related-researchers-get-an-almost-atom-level-view-of-how-misfolded-proteins-are-fixed/
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