ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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新規臨床試験情報:自家間葉系幹細胞移植の第1/2相臨床試験
・ブラジル、サンパウロでの新規臨床試験情報です

・ALSに対する自家間葉系幹細胞移植の第1/2相臨床試験が開始予定です。患者自身の骨髄より採取された間葉系幹細胞が採取より1ヵ月後および2ヵ月後の2度、クモ膜下腔内に移植され、6ヶ月間経過観察される予定です。

・オープン試験で行われ合計28名の患者がエントリー予定です

・良好な結果が期待されます

引用元
https://clinicaltrials.gov/show/NCT02917681
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NurOwn細胞の限定的な投与プログラム
・Brainstorm社のHPからです

▽Brainstorm社は、良好な安全性と、有効性に関して有望な状況にあるorphan drugに対して付与される、限定的投与のプログラムに従って、NurOwn細胞を、特定の条件を満たす限定的なALS患者に対して投与することを計画しています。

▽このプログラムは、正式な承認が得られる前に、治療法のない疾患に対して、試験薬を投与可能にするものです。

▽このプログラムへの参加については、この治療法に対する患者自身の希望の他、Brainstorm社による薬剤製造可能施設の調査、人的資源、患者が治療を受ける国における、標準的な投薬審査過程を経ることなどの条件をクリアする必要があります。

▽また、NurOwn細胞の製造には多大なコストがかかるため、これら費用をまかなう能力があることが必要となります

▽NurOwn細胞は、これまでに臨床試験において70名ほどのALS患者に投与されてきました。アメリカでの二重盲検で行われたプラセボ対照の第2相試験では、有効性に関して良好な結果が得られています。

▽NurOwn細胞は、まだどの国においても未承認の状態であり、有効性を保障するものではありませんし、安全性も保障されたものではありません。今後Brainstorm社は、承認にむけて、さらなる臨床試験の実施を予定しています。

▽このNurOwnへの早期アクセスプログラムに興味があるかたは、こちらのリンクから、情報提供をしてください

引用元
http://www.brainstorm-cell.com/patients-caregivers/1154-2/
Biogen社とIONIS製薬が脊髄性筋萎縮症の治療薬候補をFDAに対して新薬承認申請(NDA)
・ALS FORUMの9月27日付記事からです

▽Biogen社とIONIS製薬は、FDAに対して、脊髄性萎縮症治療薬候補であるnusinersenについて、新薬承認申請を行いました

▽nusinersenは、SMN2遺伝子のスプライシング過程に作用するアンチセンスオリゴヌクレオチド製剤です。

▽Nusinersenは、第3相臨床試験が実施中であり、中間解析結果において、統計的に有意な治療的効果が報告されています。

▽FDAへの新薬承認申請に加え、ヨーロッパ医薬品庁に対しても市販承認申請を行っています

引用元
http://www.alsresearchforum.org/biogen-and-ionis-pharmaceuticals-submit-new-drug-application-for-sma-therapy/
骨髄単核球移植はALSモデルマウスの発症遅延と生存期間延長効果をもたらす
▽ALSにおいて、細胞移植治療は運動神経喪失を抑制し、ミクロ環境を回復させる手段として注目されています。

▽今回、研究者らは、SOD1変異ALSモデルマウスを用いて、骨髄単核球移植の有効性を検証しました。骨髄単核球は緑色蛍光蛋白質(EGFP)遺伝子組み換えマウスおよびSOD1変異モデルマウスから採取されました

▽その結果、いずれのモデルマウスから採取した骨髄単核球でも、発症前に移植した場合、発症遅延と生存期間の延長がみられました。発症後時間がたってからの移植では、臨床的に有意な変化はあまりみられませんでした。

▽発症前の早期からの骨髄単核球移植は、病態改善効果を有する可能性があり、今後の検証が期待されます

(この研究はブラジル、Instituto do Cérebro do Rio Grande do Sul のVenturinらにより報告され、平成28年9月22日付のNeuroscience Letter誌に掲載されました)
蛋白質凝集を阻害する新たな発見
・ScienceDailyの9月22日付記事からです

▽ノースカロライナ大学の研究者らは、SOD1蛋白質凝集による病態が、SOD1蛋白質の安定化により改善しうることを示し、Structure誌に公表しました。

▽今回研究者らは、SOD1蛋白質の安定化が運動神経保護作用を発揮することを示したのみならず、初めてSOD1蛋白質を安定化させる変異をもたらす方法を示しました。

▽この変異はリン酸化を模倣する変異(phosphomimetic mutation)であり、正常細胞において内因性に備わった蛋白質凝集阻害作用であると考えられます。

▽SOD1蛋白質のリン酸化機構について理解することは、細胞が毒性を有するSOD1蛋白質の凝集に対してどのように対処しているかについての知見をもたらすのみならず、新たな治療法開発の視点を与えうるものです

▽SOD1蛋白質では二量体を形成し、正常機能を発揮しますが、三量体を形成した場合に、毒性を発揮することが推測されています。研究者らは特定の部位のリン酸化により三量体形成を阻害し、安定化させうることをみいだしました。

▽細胞モデルでの検証においても、変異SOD1蛋白質にリン酸化模倣変異を導入したところ、病態が改善し、細胞死を防ぐことができました。

▽SOD1変異に起因したALSは全体の1-2%を占めるのみですが、その他のALSにおいても、SOD1蛋白質の凝集が病態に関与することが報告されており、この治療戦略が治療的に有効である可能性もあります。

引用元
https://www.sciencedaily.com/releases/2016/09/160922124305.htm
国内新規臨床試験情報
・医療法人財団康生会武田病院において、5名のALS患者を対象に、ヒト自己脂肪組織由来間葉系幹細胞を用いた臨床研究が実施予定となっています。オープン試験で行われるとのことです。

・詳細につきましては以下ご参照ください

https://upload.umin.ac.jp/cgi-open-bin/ctr/ctr_view.cgi?recptno=R000027323
ALSと喫煙
▽喫煙習慣とALSの予後への影響がイタリアで調査されました。

▽650名のALS患者が対象となりました。病前の喫煙習慣や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の有無などと予後との関連性が前向き観察研究で調べられました

▽その結果、喫煙中の患者は過去に喫煙歴がある患者や喫煙歴がない患者と比較して、有意に生存期間が短い結果となりました。COPDの存在も予後の悪化をもたらしました。多変量解析の結果、喫煙とCOPDの両者は独立した予後不良因子として抽出されました。

▽ALS患者にとって喫煙は予後不良因子であり、喫煙量に比例して予後が不良となる傾向がみられました。

(この研究はイタリア、University of TurinのCalvoらにより報告され、平成28年9月21日付のJournal of neurology, neurosurgery, and psychiatry誌に掲載されました)
患者申出療養第1例目条件付承認
・ALSではないのですが、胃癌に対して国内で初めて患者申出療養が承認されたとのニュースです。

・厚生労働省の患者申出療養評価会議は、9月21日の第3回会議で、患者申出療養の第1例目を条件付きで承認したとのことです。

・東京大学医学部附属病院が実施施設となります。腹膜播種陽性または腹腔細胞診陽性の胃癌に対する「パクリタキセル腹腔投与および静脈内投与並びにS-1内服併用療法」に対する承認です。

・10月中には開始される見通しで、「条件付き」となったのは、対象患者を絞り込むよう、適格基準と除外基準の一部変更を求めたためとのことです。

・開始から1年間で、100人を対象に実施し、有害事象発現状況や全生存期間、奏功割合などが評価される予定とのことです。

・今年4月から開始された患者申出療養制度ですが、当初臨床研究中核病院での審査過程に1年程度かかるのでは、といわれていました。しかし思ったよりも早く第1例目が開始されることになりました。
NP001の新規第2相臨床試験
・新たな臨床試験の情報です。

・Neuraltus社のALS治療薬候補であるNP001ですが、こちらの結果(http://alexkazu.blog112.fc2.com/blog-entry-614.html)を受けて、ベースラインの高感度CRP(high sensitive C-reactive protein;hsCRP)が0.113 mg/dL以上である患者を対象にプラセボ対照の第2相臨床試験が予定されています。

・来年9月まで実施される予定です。良好な結果が期待されます

引用元
https://clinicaltrials.gov/show/NCT02794857
GSK-3阻害剤は自食作用を介してALS動物モデルに治療的効果を発揮する
▽近年、L-BMAAを用いた運動神経病の動物モデルが作成されています。L-BMAAはALSとの関連性が示唆されている神経毒性を有する物質です。

▽今回、研究者らは小分子GSK-3阻害剤であるVP2.51を用いて、ALSモデル動物における神経保護作用の有無について検証しました。

▽その結果、VP2.51は、ラットにおいて、L-BMAAによって誘発された自食作用活性化を抑制し、神経学的症状を完全に正常化しました。

▽以上の結果は、VP2.51が自食作用の正常化を通じて、ALSなど運動神経病に対して治療的に有効な可能性があることを示唆するものです

(この研究はスペイン、Universidad Complutense de Madridのde Munckらにより報告され、平成28年9月15日付のPLoS One誌に掲載されました)
Flex Pharma社がALSの筋痙攣に対する第2相臨床試験を開始
・ALS FORUMの9月15日付記事からです。ALSにおける筋痙攣についてはメキシレチンが臨床試験中ですが、新たな薬剤の臨床試験情報です

▽Flex Pharma社は同社が開発中の薬剤である、FLX-787のALSにおける筋痙攣や痙性に対する有効性についての第2相臨床試験の開始をアナウンスしました。

▽FLX-787は小分子のTRP(transient receptor potential)イオンチャネル活性化剤であり、脊髄運動神経の過剰発火を抑制することが期待されています

▽オーストラリアにて開始される予定で、複数の研究機関との共同で行われます

引用元
http://www.alsresearchforum.org/flex-pharma-to-begin-phase-ii-efficacy-trial-to-tackle-muscle-cramps-in-als/
Bell Biosystems社が磁性細菌を用いて、ALSにおける移植細胞の追跡調査を予定

・ALS FORUMの9月15日付記事からです

▽Bell Biosystems社は、移植後の生体内での移植細胞の追跡技術を開発中です。現在ALSにおいて臨床応用を目指しています。

▽同社は病原性のない磁性細菌を用いて、移植した細胞をMRIにおいて可視化する技術を開発しています

▽磁性細菌によってラベルされた細胞が、移植後にどのように生着し、生存しているかについての情報を得ることができます。

▽既に動物実験では有効であることが確認されており、今後はALSでの幹細胞移植治療に際して、同社の技術を応用した臨床試験を実施予定としています

引用元
http://www.alsresearchforum.org/bell-biosystems-using-magnetic-organelles-to-track-transplanted-cells-in-als/
ALSに対する抗レトロウイルス療法の第2a相臨床試験
・新規臨床試験情報です。

・オーストラリアにて第2a相臨床試験が開始予定となっています。40名のALS患者を対象にオープン試験で行われる予定です。

・この試験では24週間、抗レトロウイルス治療薬であり、HIV治療薬のTriumeq(dolutegravir 50mg、abacavir 600mg、lamivudine 300mgの合剤)が投与され、安全性や有効性について評価されます。

・アメリカにて既に第1相臨床試験が開始されていますが(http://alexkazu.blog112.fc2.com/blog-entry-942.html)、今回はこれとは独立にオーストラリアで実施されます。良好な結果が期待されます

引用元
https://clinicaltrials.gov/show/NCT02868580
Denali社がALSに対するRIP1阻害薬の臨床試験を予定
・ALS FORUMの9月7日付記事からです

▽Denali Therapeutics社は、ALSを含む神経変性疾患に対する治療法開発に向けて、新たな方向性を打ち出しました。

▽ヨーロッパにおいて、RIP1(receptor-interacting protein 1)阻害薬とよばれる神経炎症やグリア細胞機能異常に関与する酵素の阻害剤の第1相臨床試験の実施を予定しています。

▽ALS TDIと協働で実施される予定です

引用元
http://www.alsresearchforum.org/denali-embarks-on-new-partnerships-and-rip1-inhibitor-trials/
ITH33はALS細胞モデルにおいて神経保護作用を有する
▽ALSの病態には様々な経路が関与していると考えられています。今回、研究者らはveratridineによって細胞内ナトリウムとカルシウムの濃度の過剰状態を作り出し、TDP-43蛋白症を再現するALS細胞モデル(NSC-34細胞)を用いて、病態観察とITH33/IQM9.21(ITH33)の治療的効果を観察しました

▽その結果、細胞内Caの過剰負荷とTDP-43過剰発現は細胞モデルのアポトーシスを増加させました。さらにITH33投与によりアポトーシス経路の活性化が減弱し、そのことにより神経保護作用が観察されました。

▽以上の結果は、NSC-34細胞に対するveratridine投与が、ALSの細胞モデルとして有用な可能性を示唆するものであり、ITH33が神経保護作用を有し、治療的に有用な可能性を示唆するものです

(この研究はスペイン、Universidad Autónoma de MadridのMouhid Al-Achbiliらにより報告され、平成28年9月9日付のNeuroscience Letter誌に掲載されました)

ホーキング博士ALSを語る
・ALS NEWS TODAYの9月8日付記事からです

▽ホーキング博士は最も有名な理論物理学者の1人ですが、同時に最も有名なALS患者でもあります。ホーキング博士は緩徐進行型のALSであり、ゆるやかに麻痺が進行しています。

▽彼は片側の頬の筋肉に装着された装置によって意思疎通を行っています。” Handicapped People and Science”の文中において、ホーキング博士はALSについて以下のように語りました

▽「もしあなたに肢体不自由があるならば、おそらくそれは、あなたの過ちではないでしょう。世界を非難しても仕方がないですし、不憫に思われることを期待しても仕方ありません。前向きな姿勢であるべきであり、今ある環境で全力を尽くすべきです。身体的に不自由であっても、精神的に不自由であるわけにはいきません。私自身の意見では、物理的な能力の障害が、重大な不利益とならない活動に集中すべきだと思います。申し訳ないですが、パラリンピックは私の心に響きません。しかしその理由は簡単で、私が運動が好きではないからです。一方で、科学は身体不自由な人々にとって、とても良い分野です。なぜなら主に思考で事を進めることができるからです。もちろん実験的な分野は除外せざるをえません。しかし理論的分野は理想的な領域です。私の持つ障害は、私の仕事の分野である理論物理学においてはそれほど不利益ではありませんでした。実際、障害があることで、講義や管理職業務を免除されました。もし障害がなければしなければならなかったでしょう。わたしは、妻や子供、同僚や学生たちの多くの助けにより、いままでやってくることができました。私は、概ね周囲の人々は介護をする心構えはあることがわかりました。しかしあなた自身が、周囲の人々の介護を価値があると感じるのと同じように、周囲の人々が自分たちのしている介護に価値があることを感じることができるように促すべきです。」

・訳注:翻訳の正確性については自信がありません

引用元
https://alsnewstoday.com/pinterest/2016/09/08/als-quote-stephen-hawking
筋肉と運動神経のCNTF受容体αは運動神経軸索の保持に寄与する
▽成体における運動神経支配を維持する分子機構は、発達段階におけるものと比較してよくわかっていません。ALSなどの神経変性疾患において、神経筋接合部の機能喪失は重要な病態の一部であり、機能を保持する機構を解明することは重要です。

▽これまでにCTNF(ciliary neurotrophic factor)受容体が成体の運動神経軸索の維持に寄与していることが報告されています。今回研究者らは、成人期の生体において、運動神経および筋肉のCNTFα受容体を遺伝子的に除去する技術を用いて、その機能を調べました

▽その結果、筋肉と運動神経細胞のCTNFα受容体除去は、運動神経末端の喪失と、遠位から近位に向かっての軸索変性をもたらしました。このことはCTNFα受容体が軸索保持に重要な機能を果たしていることを示唆しています。運動神経のCTNFα受容体のみを除去しても軸索の変性はみられませんでした。また筋肉のCTNFα受容体のみを除去しても軸索変性はみられませんでした。

▽以上の結果は、運動神経と筋肉のCNTFα受容体は運動神経軸索保持に相補的な機能を果たしていることを示唆しています。また、神経筋接合部異常を呈する変性疾患において、CNTFα受容体が治療対象となりうる可能性があります。

(この研究は、アメリカ、University of CincinnatiのLeeらにより報告され、平成28年9月7日付のEuropean Journal of Neuroscience誌に掲載されました)
今後のALS罹患率予測
・ALS FORUMの9月8日付記事からです

▽全世界のALS症例数は今後25年間で69%増加する見込みであることが8月11日付Nature Communications誌に掲載された論文で発表されました。

▽この増加は世界的な平均寿命の増加に伴う、高齢者人口の増加に起因する部分が大きいとのことです。世界中の患者数は2015年の222801名から、2040年では約37万7千名に増加する予測となっています。

▽この予測については、おそらく過小であり、今後将来的にALS患者のケア技術などが向上し、生存期間の改善が期待されることから、実数はさらに増えるものと考えられています。

▽世界的なALSに対する取り組みの重要性が強調されています

引用元
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4987527/
EyeControl装置の臨床試験
・新規臨床試験情報です。

・イスラエルの企業であるEyefree Assisting Communication社が開発している眼球運動や瞬目によるコミュニケーション装置の臨床試験が開始予定となっています。

・今後国内でも、視線による意思伝達装置の導入において、給付制度の適応拡大などで自己負担が軽減することが期待されます

引用元
https://clinicaltrials.gov/show/NCT02891629
Ubiquilin-2(UBQLN2)はプロテアソームによる凝集蛋白質分解に関与する
・ALS FORUMの8月15日付記事からです。

▽8月11日付Cell誌に掲載された報告からです。Ubiquilin-2(UBQLN2)はHSP70と協働し、凝集蛋白質を分解するためにプロテアソームに運搬する役割を有することがわかりました。

▽この機構は自食作用とは独立した凝集蛋白質排泄機構であり、ALSにおいてこの機構が障害されている可能性があります。UBQLN2遺伝子の機能喪失型の変異はALSの病因となりえます。

▽ユビキチン鎖によって標識された蛋白質は、プロテアソームに結合した受容体との直接的な相互作用によって、プロテアソームに運搬されるか、もしくは様々なポリユビキチン化された蛋白質と関連する誘導体を介してプロテアソームに運搬されます。

▽酵母では、このような誘導体はDsk2と呼ばれており、脊椎動物ではUBQLN2などの蛋白質がこれに該当します。UBQLN2は熱ショック蛋白質であるHSP70と相互作用をする部位を有しています。

▽研究者らはUBQLN2の役割について調べました。その結果、熱ショックストレス下において、UBQLN2の性質が活性化し、HSP70やプロテアソームなどとの相互作用が増加することがわかりました。UBQLN2をsiRNAにより除去すると、細胞が熱ショックに過敏となり、ユビキチン化した蛋白質凝集体の排泄が障害されました。

▽UBQLN2の興味深い性質は、自食経路が作用しない核内における蛋白質凝集体の排泄促進においても機能する点です。

▽HSP70とUBQLN2との相互作用は、HPS70の基質である分解されるべき蛋白質の存在下において促進することが明らかになりました。さらにこれら複合体がプロテアソームと結合し、蛋白質の分解につながります。

▽プロテアソームは、これまでは可溶性の蛋白質のみ分解すると考えられていました。今回の発見により、プロテアソームはUBQLN2の存在下において蛋白質凝集体の分解にも関与していることが明らかになりました。有害蛋白質にHSP70が結合し、その結果、HSP70のUBQLN2結合部位が露出し、UBQLN2がHSP70に結合し、さらにこれら相互作用により、UBQLN2がプロテアソームに結合するという流れが推定されています。

▽さらにこの後にHSP70が凝集蛋白質の折り畳みを解除し、その結果、プロテアソームが蛋白質分解作用を発揮できるようになるというシナリオが考えられています。

▽新たな凝集蛋白質の分解機構が判明することにより、ALSの病態理解と、新規治療法探索が促進することが期待されます。

引用元
http://www.alsresearchforum.org/ubqln2-helps-the-proteasome-tackle-aggregated-proteins/
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