ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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不飽和脂肪酸は性別依存性にALSモデルマウスの生存期間と酸化的修飾に影響を与える
▽脂質過酸化物がALSを含む神経変性疾患に与える影響については、過酸化物となりやすく、抗酸化作用の弱い多価不飽和脂肪酸の研究を中心に進められてきました

▽今回の研究において、研究者らは、SOD1変異ALSモデルマウスを用い、組織における脂肪酸組成を変化させるため食餌内容の調整を行い、生存期間や、発症時期、蛋白質とDNAの酸化的修飾にどのような影響を与えるを調査しました

▽その結果、生存期間と症状進展は、食餌中の不飽和脂肪酸量と性別に依存し、メス個体では不飽和脂肪酸が多いと病態進展が早いことがわかりました。

▽高不飽和脂肪酸食は、蛋白質のカルボニル化、糖化などの修飾が増加し、ミトコンドリアDNAの酸化マーカーである8-oxo-dGの増加がみられました。

▽DNA損傷反応のマーカーであるヒストンH2AXの免疫染色により、高不飽和脂肪酸食は、ミトコンドリア核におけるフリーラジカル反応を減弱させることがわかりました。ミトコンドリアDNAの酸化指標である8-oxo-dGの増加は、DNA損傷反応の増加とは関連しません。

▽全体として、高多価不飽和脂肪酸含有食は、SOD1変異ALSモデルマウスのメス個体において病態進展を増悪させることが判明しました。

(この結果はスペインUniversitat de LleidaのCacabelosらにより2014年12月のNeuromolecular medicine誌に掲載予定です)
http://link.springer.com/article/10.1007%2Fs12017-014-8317-7

(管理人注)
▽動物モデルでの結果であり、ヒトへの一般化はできません

▽動物モデルにおいて、同様に不飽和脂肪酸であるω-3多価不飽和脂肪酸の影響を調べ、SOD1変異モデルマウスでの病態増悪を報告した論文(http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0061626)があります

▽この論文では、食事中のω-3不飽和脂肪酸の量に注意するよう述べています

▽ω-3不飽和脂肪酸(EPAやDHAなど)については、確定的ではないものの精神疾患に対しては比較的良好な結果が報告されているものもありますが、ALSについては動物実験レベルではあまり良くない状況のようです

▽ただし、進行期ALSに対する高カロリー摂取療法の第2相臨床試験の論文(http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(14)60222-1/fulltext)では高炭水化物にしても高脂肪にしても、経腸栄養のカロリーを125%増加させた方が、通常カロリー摂取よりも良好な予後が報告されていることから、低不飽和脂肪にして結果的にカロリーが落ちてしまうことはよろしくないようです。
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Neuralstem社、NSI-566の第1相臨床試験の長期経過について
Neuralstem社のPress Relaeseからです

▽Neuralstem社の神経幹細胞であるNSI-566を用いた第1相臨床試験の結果、移植したNSI-566神経幹細胞は、移植を受けた6名のALS患者において、移植後最大で2.5年生着していることがわかりました。

▽移植後当初は免疫抑制剤を使用し、NSI-566に対する免疫応答が抑制されていましたが、免疫抑制剤を中止後の期間と、移植を受けた脊髄部位のDNA組成との関連がなかったとのことで、このことは免疫抑制剤を中止後も、移植されたNSI-566細胞が長期間生着していたことを示唆するものだということです。

▽NSI-566由来のDNAの比率は、全DNAの0.67-5.04%でした。

▽NSI-566による治療が成功するためには、NSI-566の長期間にわたる生着と分化が必要でした。これにより、NSI-566由来の神経栄養因子による運動神経細胞の保護が期待され、NSI-566はALS罹患運動神経細胞に対する看護的機能を発揮することが期待されます。

▽今回の結果は、実際にNSI-566細胞が長期間生着し、期待通りに分化することを証明したものといえます。

▽現在NSI-566を用いた第2相臨床試験が進行中で、移植手術は2014年7月に終了しました。さらに多施設での臨床試験の開始が2015年に予定されています。NSI-566はFDAよりorphan drug(希少疾病用医薬品)としての認可を得ています

元記事
http://investor.neuralstem.com/2014-11-10-Neuralstem-Announces-Publication-Of-Long-Term-Cell-Survival-From-Phase-I-NSI-566-ALS-Study-In-The-Journal-Annals-Of-Clinical-And-Translational-Neurology
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