ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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変異SOD1モデルマウスにおいて、miR-155の減少はミクログリアの機能回復と予後改善をもたらす
新たな治療ターゲット候補の報告です

▽miR-155はマイクロRNA(短い長さのRNAで他の遺伝子の発現を調節する働きを有すると考えられている)であり、ALSモデル動物とヒトのALSにおいて重要な役割を果たすと考えられています。

▽SOD1変異ALSモデルマウスのミクログリアにおいてmiR-155の発現が多くみられることが報告されています。

▽miR-155は炎症反応に重要な役割を果たしており、SOCS1 mRNAを介して、炎症促進性サイトカインを増加させます。

▽今回研究グループはSOD1変異マウスおよび孤発性ALS、家族性ALSにおけるmiR-155の役割について調べました

▽SOD1変異マウスでは、miR-155の過剰発現がみられました。またミクログリアに関連したP2ry12、Tmem119などのミクログリア生存に必要な分子が減少していました。ミクログリアの貪食作用についても抑制されていました。

▽遺伝子的にmiR-155を除去することにより、SOD1変異マウスはメスで51日、オスで27日間生存期間が延長し、ミクログリアと単球に関連した細胞内分子の異常が回復しました。

▽家族性ないし孤発性ALSの脊髄中ではmiR-155の発現が増加していました。

▽SOD1変異マウスの脳室内にLNA-anti-miR-155とよばれるmiR-155を失活させる人工核酸を注入し、miR-155の機能を抑制することで、減少していたミクログリア関連分子の量が回復し、末梢からの投与によりSOD1変異マウスの生存期間が延長しました

▽以上の結果は、miR-155がALSの治療対象となりうることを示唆しています

(この結果はHarvard Medical SchoolのButovskyらによって報告され、平成26年11月7日付けのAnnals of Neurology誌に掲載されました)

引用元
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/ana.24304/abstract
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普遍的な降圧薬にALS発症リスク低減効果があるかもしれない
アンギオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI)は高血圧治療において第1選択となりうる治療薬ですが、この治療薬を一定期間以上内服した場合、ALS発症リスクが減少するかもしれないとの報告です

▽台湾の研究グループは、2002年1月から2008年12月までの間において、台湾全土においてALSと診断された729名の患者と、一般人口から、これらの患者群と年齢や性別、住まいの分布、収入などの特性を一致させた14580名を抽出し、ALS発症に関わる要因を分析しました

▽投薬内容との関連を調べるため、ALS発症の1年前から5年前までの4年間の処方データが収集されました。

▽その結果、ACEIの処方量とALS発症リスクとの間に逆相関関係があることがわかりました。

▽ACEIを4年間で449.5 cDDD(積算1日服用量:1日服用量の何倍内服したか)未満の低用量内服群については、ALSの発症リスクが17%減少しました(統計的に有意な減少ではありませんでした)

▽一方でACEIを4年間で449.5 cDDD(1日処方量の449.5日分)以上内服した高用量群においては、ALS発症リスクが57%減少することが判明し、この減少度は統計的に有意なレベルでした

▽ACEIがALS発症リスクを減少させる理由についてはわからないということですが、ACEIが神経保護作用を有するとの仮説があるということです。

▽研究者らは、その他の降圧薬やステロイド、アスピリン、NSAIDsなどの服用とALS発症リスクとの関連性も検討し、アスピリンとALS発症リスク低下との関連性が見出されたとのことです。しかしアスピリンとALS発症リスク低下との関連性について否定的な過去の報告もあり、さらなる研究が必要と思われます。

▽有識者は、今回の単一の症例対照研究のみで、ACEIのALS発症リスク軽減効果が確立したわけではなく、さらなる研究が必要であり、新たな創薬の第1歩にすぎないとコメントしています

(この研究は台湾 Kaohsiung医科大学のFeng-Cheng Linらにより報告され、2014年11月10日付のJAMA Neurology誌に掲載されました)
引用元
http://consumer.healthday.com/cognitive-health-information-26/lou-gehrig-s-disease-als-news-1/common-blood-pressure-medication-may-lower-als-risk-study-693584.html

http://archneur.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1921784
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