ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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抗炎症作用を有するペプチドであるstearyl-norleucine-VIP(SNV)がALSモデルマウスの生存期間を延長
新たな治療薬候補の報告です。

▽血管作動性腸管ペプチド(VIP)は、慢性的な炎症に起因した神経変性疾患の経過に影響を与える、免疫系の修飾作用を有します。

▽今回研究グループは変異SOD1蛋白によるALSモデルマウスにおいて、stearyl-norleucine-VIP (SNV)が、治療効果を有することを確認しました。

▽SNVを発症前80日間にわたり、1日おきに腹腔内投与したところ、運動機能の低下が出現するまでの時間を3週間以上延長したとのことです。一方で生存期間は2ヶ月ほど延長しました。

▽SNV治療マウスは、脊髄において星状膠細胞やミクログリアによるグリオーシスが抑制され、運動神経細胞も有意に保持されていました。

▽治療期間中、SNVは抗炎症サイトカインであるインターロイキン10の発現を誘導し、ALSに対して治療的と考えられているインスリン様成長因子やBDNFなどの神経成長因子も誘導していることが判明しました。、

▽一方でSNVは、TNF-αやNO、炎症促進性刺激因子であるインターロイキン1βなどの発現を抑制していました。ヒトSOD1蛋白のmRNA発現もSNV投与により減少しました。

▽以上の結果は、SNVやその関連ペプチドがALSの生物学的マーカーとなると同時に、ALS治療薬となりうる可能性を示唆するものです。

(この結果は、ルーヴァンカトリック大学のGoursaudらにより報告され、平成26年10月10日付のExperimental Neurology誌に掲載されました)

引用元
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0014488614003148
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マインドフルネスとALSの予後の関連
マインドフルネスとよばれる心理的状態とALSの予後が関連する可能性を示唆する報告がなされました

(以下は論文のアブストラクトの翻訳です)

▽マインドフルネスとは、過去の慣例化した習慣に従って日常を送るのではなく、新たな方向性を見出すように模索する心理的状態のことです。マインドフルネスは、身体的健康度と関連し、病気や感染症からの回復速度を改善させたり、疼痛を軽減したり、QOLを向上させたりする効果があるといわれています。

▽これまでALSの心理的状態がALSの病態に与える影響については調べられていませんでした。

▽ALS患者197名を対象として、オンラインのアンケート形式で、マインドフルネスの程度、身体状況、QOL、不安症状やうつ症状などが調べられました。調査は4ヶ月の間隔で2回行われました

▽その結果最初のアンケート時点でのマインドフルネス得点が高い患者については、4ヵ月後にALSの進行がよりゆるやかで、QOLも高く、心理的健康度も高いことがわかりました。

▽この結果は、純粋に生物学的要因による疾患であっても、心理的要因が疾病の進行に影響を与えうることを示唆するものと思われます

(この論文はミラン・カトリック大学心理学部のPagniniらにより平成26年10月31日付のPsychology & health誌に掲載されました)

引用元
http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/08870446.2014.982652?url_ver=Z39.88-2003&rfr_id=ori:rid:crossref.org&rfr_dat=cr_pub%3dpubmed&#.VFtGHY0cSJB

(以下管理人の注釈です)

▼マインドフルネスとは、心理学用語で、もともとはベトナム出身の禅宗の僧侶であるティック・ナット・ハンが、ベトナム戦争の影響を避け海外に移住した際に、禅宗の教えを自身の著作で欧米に紹介したことから広まった概念です。

▼最近では、心理学、精神医学の分野で、最も新しい第3世代認知行動療法と呼ばれる心理療法に、マインドフルネスの考え方が取り入れられ、アメリカを中心に臨床場面でも広まりつつあります。

▼マインドフルネスについては、以下のホームページのマインドフルネス尺度(日本語版Five Facet Mindfulness Questionnaire)などが参考になると思います(アクセプタンス&コミットメントセラピーの日本での第一線の研究室である同志社大学 心理学部 武藤研究室より許可をいただいて紹介しています)
http://www.act-japan-acbs.jp/tool.html

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