ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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AAV9-IGF1はVEGFの発現亢進によりモデル細胞をアポトーシスから保護する
▽これまでに研究者らはIGF-1をエンコードしたアデノ随伴ウイルス9型(AAV9)を用いて、SOD1変異ALSモデルマウスにおいて治療的効果がみられることを報告しています

▽今回、研究者らはヒトIGF-1をエンコードしたAAV9を、TDP-25モデル細胞に注入し、分子機構について調べました

▽その結果、IGF-1はAkt経路を介して神経保護作用を発揮することがわかりました。またIGF-1の細胞保護作用はVEGF( vascular endothelial growth factor)と関連していることが示唆されました

▽AAV9-IGF1を用いた臨床試験の実施が期待されます

(この研究は、中国、The Second Hospital of Hebei Medical UniversityのLiらにより報告され、平成29年1月17日付のNeuroscience Letter誌に掲載されました)
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ペンシルベニア州立大学でALSに対する新規遺伝子治療立ち上げ
・ALS NEWS TODAYの1月11日付記事からです

▽ペンシルベニア州立大学において、ALSに対する遺伝子編集技術を用いた遺伝子治療プログラムが立ち上げられました

▽この治療戦略は、脊髄性筋萎縮症に対する治療戦略に基づいており、ベクターを用いて中枢神経に遺伝子を注入する技法をもちいるものです

▽これまでに脊髄性筋萎縮症に対する治療として、臨床試験において、非変異型のSMA遺伝子を注入することにより、3歳以上の幼児も含めて、全員が運動神経機能の回復に成功しています。

▽ALSとSMAの原因遺伝子は異なりますが、同様の技術がALS治療に対しても有望ではないかと期待されています

▽まずはC9orf72遺伝子変異家族性ALSが対象となり、同時に、遺伝子編集技術を用いて神経栄養因子を発現させる治療戦略も導入し、さらに多くのタイプのALSに対しても治療法を開発したいとしています。

引用元
https://alsnewstoday.com/2017/01/11/university-of-pennsylvania-launches-program-to-study-gene-therapies-genome-editing-for-als/
ssAAV9-DAOのクモ膜下腔内投与はモデルマウスの生存期間を延長する
▽ALSにおいては、DAO(D-amino acid oxidase)発現減少による、Dセリンの蓄積が、グルタミン酸NMDA受容体を介した細胞毒性につながるとの病態仮説があります。

▽今回、研究者らは、DAOをエンコードした1本鎖AAVベクター9(ssAAV9)をSOD1変異ALSモデルマウスのクモ膜下腔内に投与し、治療的効果を検証しました

▽その結果、脊髄運動神経細胞喪失の減少、グリア活性化の減少および生存期間の延長効果が観察されました。これらの効果は、NF-κBの発現減少とAktリン酸化の回復によるものと考えられました

▽以上の結果は、ssAAV-DAO投与が治療的に有望な可能性があることを示唆するものです

(この研究は、中国、Second Hospital of Hebei Medical UniversityのWangらにより報告され、平成28年12月26日付のNeurochemical research誌に掲載されました)
IGF1の自己相補型AAVベクターによる筋注はSOD1変異ALSモデルマウスの生存期間を延長する

▽自己相補型AAVベクター9(scAAV9)は中枢神経への遺伝子注入の効率が良好であることがしられています。

▽今回、研究者らは、ヒトIGF1(insulin-like growth factor 1)をエンコードしたscAAV9をSOD1変異ALSモデルマウスに筋注し、治療的効果を検証しました

▽その結果、腰髄での運動神経細胞喪失の有意な減少と、生存期間の延長が確認されました。またDAO(D-amino acid oxidase)の発現増加がみられ、アポトーシスからの保護作用が示唆されました

▽以上の結果は、神経栄養因子による遺伝子治療が、治療的に有望である可能性を示唆するものです

(この研究は、中国、The Second Hospital of Hebei Medical UniversityのLinらにより報告され、平成28年12月19日付のMolecular Neurobiology誌に掲載されました)
アデノ随伴ウイルスベクター(AAV9)によるSOD1変異ALSモデルマウスの治療
第27回国際ALS/MNDシンポジウム抄録2

・イギリス、The University of SheffieldのIannittiらによる報告です

▽家族性ALSの20%がSOD1変異に起因するといわれています。SOD1変異による毒性獲得が病態機序となるため、変異SOD1蛋白質発現を抑制することは治療的効果を有する可能性があります

▽今回研究者らは、SOD1変異ALSモデルマウスに対して、アデノ随伴ウイルス9(AAV9)をベクターとしてショートヘアピンRNAを注入し、変異SOD1蛋白質の発現を抑制することによる治療的効果を観察しました

▽生後1日目にウイルスベクターを脳槽経由で注入したモデルマウスは67日間の生存期間延長効果がみられました。現在も実験は継続中であり、最長241日間の生存期間が得られているとのことです。

▽以上の結果は、アデノウイルス随伴ベクターによる遺伝子治療が家族性ALSに対して有効である可能性を示唆するものです

引用元
http://www.tandfonline.com/doi/pdf/10.1080/21678421.2016.1232064?needAccess=true
アメリカALS協会がマサチューセッツ医科大学の遺伝子治療研究に約2億円の資金供与
・ALS NEWS TODAYの11月16日付記事からです

▽アメリカALS協会は、マサチューセッツ医科大学での研究を支援する、ALS ONE-Massachusettsパートナーシップに対して200万ドルの資金供与を決定しました

▽この資金供与は、変異C9orf72遺伝子の有害産物である、有毒なRNAや蛋白質の生成を阻害するための遺伝子治療開発に対して行われます。

▽遺伝子治療の戦略としては、変異C9orf72遺伝子発現を抑制するためのRNAをウイルスベクターで注入する方法や、CRISPR/Cas9ゲノム編集技術を用いて、変異遺伝子を除去する方法などが考えられています

▽この研究の進展により、根本治療につながることが期待されています

引用元
https://alsnewstoday.com/2016/11/16/als-association-grant-boosts-als-one-aids-gene-therapy-research-at-umass-medical-school
VM Biopharma社の遺伝子治療薬がFDAによりfast track指定
・ALS NEWS TODAYの5月18日付記事からです

▽FDAはVM Biopharma社のALS治療薬候補であるVM202に対してFast Track指定を行いました。VM202は現在第1/2相臨床試験を実施中であり、今年中に結果を公表したいとしています

▽Fast Track指定を受けることにより、承認過程の迅速化が期待できます。VM202はHGFをコードするプラスミドDNAであり、神経栄養因子として神経保護作用を発揮し、治療的効果が期待されています

引用元
https://alsnewstoday.com/2016/05/18/vm-biopharma-announces-fda-fast-track-designation-granted-for-investigational-gene-therapy-vm202-for-patients-with-amyotrophic-lateral-sclerosis-als
AAVによる人工マイクロRNAの注入がALSモデルマウスの生存期間を延長
▽家族性ALSの20%がSOD1遺伝子変異に起因するといわれています。これまでSOD1変異モデルマウスにおける実験において、変異SOD1蛋白質の発現量を減少させることが、治療的に有効であることが報告されてきました。

▽今回、研究者らはALSモデルマウスにおいて効率的なアデノ随伴ウイルスベクター(AAV)を用いたマイクロRNA遺伝子注入による治療法を開発しました。

▽ヒトSOD1遺伝子RNAに対する人工マイクロRNAをコードするAAV9ベクターが、新生児期のSOD1変異モデルマウスの髄腔内に単回投与されました

▽その結果、モデルマウスの生存期間は50%延長し、後肢麻痺の遅延効果が観察されました。また上位および下位運動神経細胞において変異ヒトSOD1 mRNAの減少が観察され、組織学的にも病態改善効果が観察されました。

▽以上の結果は、AAV9による遺伝子治療が、SOD1変異ALSに対して有効であることを示唆しており、今後の臨床試験開始が期待されます

(この研究はアメリカ、University of Massachusetts Medical SchoolのStoicaらにより報告され、平成28年2月18日付のAnnal of Neurology誌に掲載されました)

脳内運動神経細胞に選択的に遺伝子を運搬する方法を発見
・2月2日付ALS NEWS TODAYの記事からです

▽研究者らは初めてALSモデルマウスにおいて、脳内の運動神経細胞に選択的に遺伝子を導入することに成功しました。ALSにおける遺伝子治療の発展において重要な一歩といえます

▽Nature Gene Therapy誌に掲載された報告によると、研究者らは7種類の異なるアデノ随伴ウイルスベクターを調べました。その結果AAV2-2型が他のベクターと比較して効率的に運動神経細胞に遺伝子を運搬することができることがわかりました

▽蛍光標識した遺伝子をこのウイルスで導入したところ、ALSモデルマウスの運動神経細胞に特異的に遺伝子導入が成功したことが確認されました。遺伝子が導入された細胞の70%が上位運動神経細胞でした。この選択性がないと、上位運動神経細胞への遺伝子導入率は1%程度になります。

▽今後、実際に治療的に機能する遺伝子を用いて、さらに研究を進めたいとしています

引用元
http://alsnewstoday.com/2016/02/02/genes-selectively-delivered-to-brain-motor-neurons-in-als-mouse-model/
AAVrh.10によるSOD1変異ALSモデルマウスに対する治療効果
・AAV9による脊髄性筋萎縮症の臨床試験が話題になっていましたが、ALSの基礎研究ではAAV9だけではなく、異なるAAVの血清型AAVrh.10を用いた遺伝子治療も研究されているようです

▽家族性ALSの20%、孤発性ALSの1-3%がSOD1遺伝子変異に起因すると考えられています。SOD1変異ALSモデルマウスにおいて、SOD1遺伝子の発現を抑制することにより治療的効果があることが確認されています。

▽これまでに研究者らは変異SOD1遺伝子の発現を抑制するショートヘアピンRNAを組み込んだアデノ随伴ウイルスベクター9(rAAV9)を用いて、SOD1変異ALSモデルマウスに適応し、治療的効果があることを確認しています。

▽今回、研究者らは人工的なマイクロRNA(miR-SOD1)を組み込んだアデノ随伴ウイルス(rAAVrh.10)を用いてモデルマウスでの治療的効果を検討しました

▽その結果、かなりの発症遅延効果と、生存期間延長効果、筋力保持効果などが確認されました。

▽以上の結果は、miR-SOD1とrAAVrh.10を用いた治療戦略が家族性ALSに対して有効である可能性を示唆するものであり、今後の発展が期待されます

(この研究は、アメリカ、University of Massachusetts Medical SchoolのBorelらにより報告され、平成27年12月29日付Human gene therapy誌に掲載されました)
引用元
http://online.liebertpub.com/doi/abs/10.1089/hum.2015.122
グルタミン酸再取り込み促進と酸化的ストレスを減弱させる遺伝子治療はALSモデルマウスの生存期間を延長させる
▽研究者らは、今回EAAT2、GDH2、NRF2などの遺伝子をコードするレンチウイルスを用いて、過剰興奮―酸化的ストレス系へ作用する多因子的遺伝子治療を行い、治療的効果を検証しました

▽これら遺伝子の導入により、細胞外グルタミン酸の作用減弱と抗酸化作用の増強が期待されます。これら遺伝子は別々に導入しても治療的効果が観察されませんでしたが、同時に導入することによりALSモデルマウスの生存期間を延長させる効果が観察されました

▽今回の結果は、これら多因子的な遺伝子の導入治療が、今後ALSの治療法開発において画期的な戦略になる可能性を示唆するものです。

引用元
http://link.springer.com/article/10.1007%2Fs12031-015-0695-2
家族性ALSに対するAAV治療
・ALS FORUMの11月13日付記事からです

▽ALS治療薬などを開発中のVoyager Therapeutics社が上場し、数百万ドルの資金調達を行いました。

▽Voyager社は、アデノ随伴ウイルスベクターを用い、SOD1変異家族性ALSに対する治療法開発に取り組んでいます

▽アデノ随伴ウイルスベクターは、免疫反応が少ない点と、脳内の広い範囲において注入した遺伝子を発現させることが可能である点で優れています

▽Voyager社は、変異SOD1遺伝子の発現を阻害するマイクロRNAを組み込んだアデノ随伴ウイルスベクターを用いてSOD1変異ALSに対する治療法を開発しています。

▽AAVを用いたALS治療については、Isis製薬がSOD1変異ALSに対する治療法を開発中のほか、日本の遺伝子治療研究所でも孤発性ALSに対する治療法を開発中です

▽Voyager社は早ければ2017年にもSOD1変異ALSに対する臨床試験を開始したいとしています

引用元
http://www.researchals.org/page/news/drug_news/15124
遺伝子治療に新手法
・初代管理人のalexkazuさんよりご提供いただいた話題です。

・遺伝子治療に新手法が開発されました。組織に神経栄養因子などの発現をもたらすことができることから、ALSに対しても応用可能な技術となることが期待されます。

・詳細は、こちらの記事をご参照ください

・alexkazuさん、ありがとうございました。
AAVによるSOD1変異ALSモデルマウスに対する治療
SOD1遺伝子変異に起因したALSは家族性ALSの20%を占めるといわれています。変異したSOD1蛋白質は、神経細胞およびグリア細胞に対する毒性を発揮し、様々な病態を引き起こします。

▽今回研究者らは、アデノ随伴ウイルスベクター(AAV)を用いた遺伝子治療により、運動神経細胞およびアストロサイトにおける変異SOD1蛋白質の発現を抑制し、治療的効果を検証しました

▽ヒトSOD1遺伝子に対するmicroRNAを導入したAAVが、SOD1変異(G93A)ALSモデルマウスに対して、脳室内ないし髄腔内投与されました。ウイルスベクターは、主として運動神経ないしアストロサイトにおいてSOD1遺伝子の発現を抑制するように設計されました。

▽その結果、SOD1変異モデルマウスの運動神経細胞ないしアストロサイトにおいて、SOD1遺伝子発現が効果的に抑制されました。運動神経細胞におけるSOD1遺伝子発現を主として抑制した場合には、運動ユニットの保護作用が主として確認され、アストロサイトにおけるSOD1遺伝子発現を主として抑制した場合には、運動神経細胞よりも筋神経支配が効果的に保護されました。いずれの場合においても神経筋接合部の回復と生存期間の有意な延長効果が確認されました。

▽これらの結果は仔体マウスに対するものでしたが、成体マウスにAAVを注入した場合でも、有意な神経筋接合部の保護作用が観察されました。

▽以上の結果は、AAVを用いたSOD1遺伝子の発現抑制が、SOD1変異に起因した運動神経細胞変性を防ぐ有効な治療的アプローチであることを示唆しています。

(この結果は、スイス、 Ecole Polytechnique のDirrenらにより報告され、平成27年2月号のAnnals of clinical and translational neurology誌に掲載されました)
引用元
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/acn3.162/abstract
免疫系を調節する遺伝子治療がALSの治療法になりうるかもしれない
この記事はALS AssociationのNewsに平成26年10月10日に掲載されました。

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▼遺伝子の運搬体として、アデノ随伴ウイルスを用いた、ALSモデルマウス(SOD1遺伝子変異マウス)による実験で、ウイルスを新生児マウスの腰髄領域に注入することにより、脊髄全域で、注入した遺伝子を発現させることに成功しました。

▼脊髄は構造的に細長いため、注入遺伝子をいかに脊髄全体に行き渡らせるかが課題でした。今回、この課題をクリアし、さらに、ALSモデルマウスにおいて、インターロイキン-10遺伝子を組み込んだアデノ随伴ウイルスを、症状発現前に注入することで、免疫環境を変化させ、その結果、マウスの生存期間の延長が確認されたとのことです。

▼アデノ随伴ウイルスを用いた遺伝子治療は既にヒトにおいて、いくつかの疾患に対して臨床試験が行われています(嚢胞性線維症、パーキンソン病、血友病など)。アデノ随伴ウイルスは、レシピエントに免疫応答を引き起こさないことから、安全性の高い遺伝子運搬体と考えられており、ALSに対する将来的な治療法として期待されます

(この研究はJacob Ayersらによって行われ、Molecular Therapy誌2014年9月17日号に掲載されました)

引用元
http://www.alsa.org/news/media/press-releases/gene-therapy-to-modulate.html

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この情報はALS Associationから翻訳の許可をいただいて掲載しています。翻訳の正確性についてはALS Associationは責任を負いません。
This information is being used as a courtesy of The ALS Association (USA); however, The ALS Association does not take responsibility for the accuracy of the translation from English into other languages
アメリカでも、同じAAV9を使った遺伝子治療実験が成功!
東大の遺伝子治療と方法が似ていますがターゲットが違うようです。
結果は東大のほうがよさそうですが、アメリカ版では脊髄液へ治療薬を投与することにより
より徹底的に治療遺伝子を送り込むことを検討しているようです。
東大の遺伝子治療と同じAAV9ウィルスベクターを使用した実験です。<-- (12月11日追加)

東大の治療法、効きそうですね!
ますます早くしてもらう方法を考えないと・・

Zenigata

以下、要約です。
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ALSの発現と進行を劇的に遅らせることに成功

Nationwide Children's Hospitalの研究者チームおよびカリフォルニア大学サンディエゴ校のLudwig Instituteの発見によると、1度の治療で最高39%の生存期間伸張を確認した。
この治療法はSOD1遺伝子の発現を抑えるものだが、SOD1遺伝子は家族性ALSにおいて変異を起こしている場合があり運動神経細胞を弱め殺してしまうものである。多くの研究が一種類の動物モデルで行われるが、この研究では2種類のモデルを発症前と発症後の研究に使った。Nationwide Children's Hospitalの遺伝子治療センターの主任研究員でこの研究の上級研究員であるBrian Kaspar博士は「この詳細な研究は治験に移すことも可能だ」と述べている。

SOD1遺伝子はsuperoxide dismutaseと言われる細胞内の活性酸素を分解する酵素を作成する役割を担っており、体内全域に見られ、有害な分子を破壊する機能があるが、この遺伝子が変異すると、特に運動神経に対し有害となる。以前のKasper博士の研究では、変異したSOD1の働きを止めることにより病気の進行を遅延させることが出来ると予想していたが、この仮説をテストするためにはSOD1をとめるだけでなく、どのように標的の運動神経細胞とグリア細胞を狙い撃ちするかが焦点であった。できれば頭蓋骨に穴を開けるのでなく非手術的方法によるものを求めていた。

Kasper博士のチームは2009年はアデノ随伴ウィルス抗原型9(AAV9)が血液脳関門を越えられることを突き止め、この遺伝子およびRNA干渉理論に対する理想的な運搬者とすることに成功した。

高速進行型ALSのマウスでは発症の前に治療した場合、何もしない場合に比べ生存期間が39%増加した。驚くべきことは生後21日目に治療した場合は病気の進行が66%減速した。さらに発作が発現した後に治療した場合でも23%の生存期間増加、病気の進行が36%減速した。

治療法の可能性に加え、この研究は別の生物学的洞察をも伝えている。ALSにおける運動神経の役割はよく知られているが、人間の脳内でもっともありふれた細胞であるアストロサイトの役割についても述べられている。この研究の協力者であるCleveland博士はアストロサイトも病気進行に関与していることを示し、Kasper博士は「ネズミのデータを見たところ、50%以上のアストロサイトは脊髄から、この遺伝子治療のターゲットにできる」と述べている。

理想的には運動神経とアストロサイトの両方を強く叩けるけるほうが良い。これに対する最良の方法は、薬を脊髄液に届けることだ。これにより脳外のSOD1を減らすことが出来、免疫システムにAAV9をさらす率も減らせる。

ネズミの場合、脊髄液への直接注入は難しいので、チームは健康な霊長類の脊髄液へこの遺伝子治療薬(AAV9-SOD1-shRNA)を注入した。結果はチームが望んだとおりだった。運動神経の90%とアストロサイトの70%のSOD1の遺伝子表現が減少し、副作用はがなかった。人間を対象にした治験準備が出来たことになる。

原文
http://www.nationwidechildrens.org/news-room-articles/therapy-slows-onset-and-progression-of-lou-gehrigs-disease-study-finds?contentid=120090

http://www.eurekalert.org/pub_releases/2013-09/nch-tso090913.php




[投書のお願い]
海外、特にアメリカにおいてALSを含む難病の治療法の研究が急速に進んでいますが、日本には海外の新薬や新治療法に対する参入障壁があり、日本の患者はそれを利用できなかったり、数年遅れでなければ治療を受けられない可能性があります。この障壁を撤去していただくため、皆様一人一人に投書をお願いしています。ご協力ください。
http://alexkazu.blog112.fc2.com/blog-entry-332.html

DNA損傷の修復機構とALS
興味深い記事がありましたので翻訳しました。

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損傷を受けたDNAを修復できない事がALSにおいて重要な役割を果たしているようだ。

DNAは生命の設計図を符号化したものだが、しばしば損傷を受ける。しかし、さまざまな細胞機構内のメカニズムが即座に修復を行うのが一般的だ。しかしながら、細胞のDNA修復能力が損なわれると、ALSや他の神経機構に付随する病気に見られるように、神経細胞に進行性の構造および機能の喪失がおこる。

マサチューセッツ工科大学のLi-Huei Tsaiのグループは、ALSを起こすFUS遺伝子の変異は、運動神経がDNA損傷に対応する能力を殺いでしまうことを示した。この発見は、DNA損傷とALSの関連性を示すとともに、DNA修復プロセスを援助するように設計された治療法に効果的である可能性を示すものである。

培養細胞による実験によると、FUS遺伝子によって作られるFUSたんぱく質は、DNA損傷のある箇所に即座に移動する。FUSたんぱく質は、HDAC1と呼ばれるたんぱく質など他のたんぱく質と相互に作用しあい、DNA修復作用を活性化させる。研究者がFUSたんぱく質の量を減らすと修復作用も挫かれ、DNA損傷の量は増えてゆく。これ以前の研究によりFUS遺伝子とDNA修復の関係は知られていたが、この研究は、FUS遺伝子でALSを起こすほとんどの変異はHDAC1との相互作用と関係する特定の部分で起こっていることを示した。

ALS患者の死後に採取した脳のサンプルから、高水準のDNAの損傷を確認している。さらに、ALS患者の脊髄におけるDNA損傷も以前の研究結果から高い事が予想できるとこの研究者グループは述べている。

これらの発見は、FUS遺伝子の機能不全と病気の関連性を示唆し、ALSにおいて損傷されたDNAは運動神経をより有害状況やストレスに対し脆弱にすることを示すものだとこのグループは報告している。

原文
http://alsn.mda.org/news/dna-damage-als

ALSではいくつもの遺伝子変異が見つかっていますが、こういったものが大元なのではないかと言う気がします。遺伝子を元に戻す、壊れた機能を修復する、早く実現させてほしいです。

Zenigata

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海外、特にアメリカにおいてALSを含む難病の治療法の研究が急速に進んでいますが、
日本には海外の新薬や新治療法に対する参入障壁があり、日本の患者はそれを利用できなかったり、数年遅れでなければ治療を受けられない可能性があります。
この障壁を撤去していただくため、皆様一人一人に投書をお願いしています。ご協力ください。
http://alexkazu.blog112.fc2.com/blog-entry-332.html
亜鉛の欠乏がALSに関与する遺伝子変異を引き起こす - 東大が確認
Zenigataです

再び東大の発見です。
家族性ALSの原因として知られるSOD1遺伝子の変異は、鉛の欠乏によって引き起こされる可能性があるそうです。

詳細は下記
http://news.mynavi.jp/news/2013/10/02/306/index.html

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海外、特にアメリカにおいてALSを含む難病の治療法の研究が急速に進んでいますが、
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SOD1遺伝子を標的にした実験でマウスに効果確認
Zenigataです。遺伝子工学を使った治療法に関する情報を要約しました。
(Kawatestuさんありがとうございます)

Don W. Cleveland氏(カリフォルニア大学サンディエゴ校)Brian K. Kaspar氏(Nationwide Children's Hospital College of Medicine、オハイオ州コロンブス)らの研究で、
家族性ALSの原因と考えられている変異したSOD1遺伝子の働きを抑制する実験が行われ、マウスに対しての効果が確認された。

実験は、「ショートヘアピンRNA」という遺伝子を使用して、
SOD1遺伝子による有害なタンパク質の生成を阻害するように設計されている。
「ショートヘアピンRNA」は人間のSOD1遺伝子のSOD1たんぱく質を生成する特別な活動を見つけ出し、
捕捉し、阻害するために実験室内で設計されたものである。
類人猿を使った実験では、脊髄内でのSOD1由来のたんぱく質が87%も抑制されていることが確認された。

マウスに対する実験では2種類のSOD1変異マウスが使われ、
病状の進行が速いタイプのマウスに対する実験では、症状出現前に処置した場合、
処置しないマウスに対して39%の寿命伸長が確認され、
出生21日目のマウスに処置した場合病状の進行は66%も遅くなることが確認された。
病状の発生後に処置した場合でも23%の寿命伸長と36%の病状進行遅延が確認されている。
進行の遅いタイプのSOD1変異マウスの実験では寿命は22%伸長し病状の進行は36%遅延することが確認されている。

http://www.nationwidechildrens.org/news-room-articles/therapy-slows-onset-and-progression-of-lou-gehrigs-disease-study-finds?contentid=120090


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海外、特にアメリカにおいてALSを含む難病の治療法の研究が急速に進んでいますが、
日本には海外の新薬や新治療法に対する参入障壁があり、日本の患者はそれを利用できなかったり、数年遅れでなければ治療を受けられない可能性があります。
この障壁を撤去していただくため、皆様一人一人に投書をお願いしています。ご協力ください。
http://alexkazu.blog112.fc2.com/blog-entry-332.html

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