ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
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RNA分解機構に関連する新規手法がALS治療法開発の糸口になる可能性
・ALS NEWS TODAYの2月20日付記事からです

▽研究者らはRNAを分解する過程の効率を測定する新規手法を開発しました。ALSなどの神経変性疾患においては異常なRNAの過剰産生が病態に関与しているといわれており、今回の手法はRNAの分解を促進しうる薬剤のスクリーニングに応用できるのではないかと期待されています

▽最新号のRNA誌に掲載された報告によると、異常RNAが産生された場合、ナンセンス変異依存mRNA分解機構(NMD)と呼ばれる分子機構が一部の異常RNAの分解に関与していることがしられています

▽NMDの活性を効率的に測定する方法は、これまで開発されていませんでした。当初研究者らはRNA分解機構を阻害ないし促進しうる物質の探索を行っていました。この探索過程において、新規手法がみつかりました(新規手法の詳細については明記されていませんでした)

▽タプシガルギンとよばれる物質が、NMDを阻害しうることはわかっていました。今回の新規手法により、タプシガルギンの作用は、PERKと呼ばれる分子を介することがわかりました。

▽TDP-43を除去した細胞においては、小胞体ストレスによる有害作用が増強します。しかしPERKを除去すると、TDP-43除去細胞における、小胞体ストレス応答による有害作用が緩和されました。

▽NMDの関与する病態において、今回の手法が薬剤開発に寄与することが期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/2017/02/20/new-method-to-measure-rna-decay-may-help-identify-als-treatments/
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新規臨床試験情報(CC100)
・アメリカで新規臨床試験が開始となりました

・CC100の第1相試験であり、21名のALS患者を対象に、プラセボ対照で行われます。

・CC100は小分子で経口投与されるようですが、作用機序など詳細は少し調べましたが、現段階ではわかりませんでした

・現在患者募集中であり、良好な結果が期待されます

引用元
https://clinicaltrials.gov/show/NCT03049046
NP001の第2相試験で50名の患者がエントリー終了
・ALS NEWS TODAYの2月13日付記事からです

▽合計120名の患者を対象に行われているNeuraltus社のNP001の第2相試験ですが、現段階で50名の患者のエントリーが終了したことが公表されました

▽2017年半ばには全ての患者のエントリーを終了したいとしています。

▽投薬期間は半年間であり、呼吸機能の改善効果がみられるかどうかなどが検証されます。これまでに行われた臨床試験の結果では、炎症反応の高い患者においては、ALSの進行遅延効果がみられたことが報告されています。

▽そのため、現在実施中の第2相試験では、ベースラインの高感度CRPが一定値以上の患者が対象となっています

▽良好な結果が期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/2017/02/13/neuraltus-pharmaceuticals-enrolls-50-of-120-patients-it-seeks-for-als-treatment-study/
VM202の第1/2相臨床試験結果
▽VM BioPharma社のALS治療薬候補であるVM202ですが、近日中に第1/2相臨床試験結果が2月6日付のAmyotrophic Lateral Sclerosis and Frontotemporal Degeneration 誌に公表されました

▽VM202は、HGF(hepatocyte growth factor)の2種類のアイソフォームをコードするプラスミドDNAであり、筋注で投与されます

▽18名の患者が様々な用量のVM202を上肢および下肢に合計4回(上肢下肢交互に2回ずつ)、3週間の間で筋注され、その後9ヶ月間経過観察されました

▽その結果、重大な副作用はなく、安全性が確認されました

▽ALSFRS-Rの変化量については、1ヶ月あたり-0.76点から-1.06点で推移しましたが、最大の効果が見込める投与開始2ヶ月目においては、約50%の患者が約1ヶ月間の経過で進行がほぼ停止した状態でした。3ヶ月目では約25%でした。

▽今後、さらに繰り返し投与などによる有効性なども検証したいとしています

引用元
http://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/21678421.2016.1259334
Rho kinase阻害薬であるFasudilのALSモデルマウスに対する有効性
▽これまでに研究者らは、SOD1変異ALSモデルマウスにおいて、rho kinase阻害薬を投与することにより、病態改善効果があることを報告してきました

▽今回、経口投与可能なrho kinase阻害薬であるFasudilの有効性を、発症後のSOD1変異ALSモデルマウスにおいて検証しました

▽Fasudilを80日齢より投与開始したところ、運動機能の有意な改善がみられました。また脊髄におけるミクログリア浸潤なども改善がみられました。

▽Fasudilはくも膜下出血術後の脳血管攣縮などに対して保険適応されている薬剤であり、今後の臨床研究での検証が期待されます

(この研究は、ドイツ、Technische Universität DresdenのGuentherらにより報告され、平成29年1月31日付のFrontiers in Pharmacology誌に掲載されました)


新規臨床試験情報(MIROCALS:低用量IL-2)
・フランスでの新規臨床試験情報です。

・フランスでALSに対する第2相臨床試験が予定されており、低用量IL-2の有効性などを検証するものです。

・プラセボ対照の二重盲検で行われ合計216名がエントリー予定となっています。18ヶ月間の予定で、リルゾール投与群、低用量IL-2投与群、プラセボ群で比較されます

・2017年4月から開始予定となっています

引用元
https://clinicaltrials.gov/show/NCT03039673
GeNeuro社とNIHが共同でALS治療薬候補となる抗体開発に着手
・ALS NEWS TODAYの2月8日付記事からです

▽スイスの製薬会社であるGeNeuro社はアメリカ国立衛生研究所の関連機関であるNINDSと共同で、ALS治療薬候補となる新規抗体開発に着手しました

▽GeNeuro社は、ヒト内因性レトロウイルスの被殻蛋白質の活性を阻害する抗体を開発し、NINDSが動物実験を行う予定となっています

▽この治療戦略は、最近ALSにおいて、内因性レトロウイルス関連遺伝子の活性化が報告され、治療対象となりうるのではないかと考えられていることによります。

▽今後動物実験により有効性を検証したいとしています

引用元
https://alsnewstoday.com/2017/02/08/geneuro-signs-crada-agreement-with-nih-to-develop-novel-antibody-treatment-for-als/
ALS治療薬候補となる123C4を開発
・ALS NEWS TODAYの2月10日付記事からです

▽研究者らは、EphA4受容体をターゲットとする新規分子である123C4を開発しました

▽最新号のCell Chemical Biology誌において報告されました。これまでに研究者らは、ALSの病態においてEphA4受容体が、病態を変化させる機能を有することを報告してきました

▽EphA4受容体の発現量を低下させたALSモデルマウスにおいては、生存期間の延長効果があることが報告されています

▽これまでにEphA4受容体を薬理学的に阻害しうる物質は同定されていませんでした。今回の発見により、123C4がALSの新たな治療薬候補となることが期待されています

▽研究者らは10万種類を越える化合物からEphA4受容体を阻害しうる物質を探索し、選択的にEphA4受容体に結合しうる123C4を開発しました

▽123C4をALSモデルマウスに投与したところ、生存期間の延長効果が確認されました。123C4の薬理作用には不明な点もあり、今後さらに123C4類似物質の開発を進め、治療薬候補を開発したいとしています

引用元
https://alsnewstoday.com/2017/02/10/researchers-show-how-lou-gehrigs-disease-progression-could-be-delayed/
ペランパネル第2相試験追記
・1月14日付の当ブログ記事(http://alexkazu.blog112.fc2.com/blog-date-20170114.html)にてご紹介した東京医科大学でのペランパネルの第2相試験ですが、UMIN-CTRでも詳細情報が掲載されました

・以下となります
https://upload.umin.ac.jp/cgi-open-bin/ctr/ctr_view.cgi?recptno=R000029464

・東大の郭研究室のHPからもリンクされていることから、昨年来予定されていた臨床試験と思われます
ozanezumabの第2相試験の結果で有効性示せず
・ALS NEWS TODAYの2月3日付の記事からです

・すでにこちらの記事(http://alexkazu.blog112.fc2.com/blog-entry-785.html)にてご紹介していますが、結果が論文として公表されたため、記事になっています

▽Nogo-A受容体抗体であるozanezumabですが、第2相臨床試験の結果は残念なものとなりました

▽合計300名以上の患者が参加し、二重盲検で行われ、46週間投与が行われました。約1年間の投与後に有効性に関してプラセボとの有意差はみられませんでした

▽Nogo-A受容体はALSの治療対象としては適切ではない可能性があります

引用元
https://alsnewstoday.com/2017/02/03/ozanezumab-fails-to-benefit-als-patients-in-phase-2-clinical-trial-study-reports/
MeiraGTx社がALS治療法開発のための資金を獲得
・crossroads todayの2月1日付記事からです

▽アメリカの遺伝子治療開発企業であるMeiraGTx社は、ALS治療薬開発のための資金を獲得しました

▽同社は、TDP-43蛋白症に対する治療薬候補を開発中です。この治療法は、細胞内からTDP-43を排除する機構である、ナンセンス変異依存mRNA分解機構(NMD)を活性化するために、UPF1発現を亢進させることが、治療的に作用することから、この経路の活性化を目指すものです。

▽今回の資金獲得により、治療法開発の進展が期待されます

引用元
http://www.crossroadstoday.com/story/34397744/meiragtx-awarded-target-als-grant-for-its-nmd-based-therapy-for-als
腸内細菌環境を整えることがALSモデルマウスの生存期間を延長
・ScienceDailyの1月29日付記事からです

▽イリノイ大学の研究者らが最新号のClinical Therapeutics誌に公表した報告によると、酪酸塩投与により腸内細菌叢を調整したALSモデルマウスにおいて生存期間の延長効果が確認されたとのことです

▽ALSにおいては、腸管壁浸漏にともなう炎症により、腸内細菌叢の乱れが報告されています。

▽研究者らは、35-42日齢のALSモデルマウスに対して酪酸塩を投与し、非投与群と比較しました。酪酸塩投与マウスでは、腸内細菌叢が回復し、非投与群と比較して平均40日の発症遅延効果が観察されました(投与群150日齢、非投与群110日齢)。また生存期間も平均38日間長かったとのことです

▽以上の結果は腸脳相関を通じて、腸内環境がALSの病態に影響を及ぼす可能性を示唆しており、今後ヒトでの検証が期待されます

引用元
https://www.sciencedaily.com/releases/2017/01/170129084234.htm
TDP-43蛋白症モデルマウスに対する有望な治療法発見
・ALS NEWS TODAYの1月25日付記事からです

▽TDP-43蛋白症モデルマウスに対して驚異的な治療効果を発揮する化合物が同定されました

▽TDP-43蛋白質のミトコンドリアへの侵入を阻害する物質がALSに対して治療的効果を発揮する可能性が指摘されていました

▽これまで、そのような物質が存在しても、モデルマウスに対しては有効でも、ヒトへの応用は困難なものでした。今回研究者らはヒトへの適応も考慮しうる物質を同定しました。

▽最新号のMolecular Therapy誌に掲載された報告によると、今回同定されたPM1とよばれる実験的化合物を用いると、病態進行期にある重度の運動機能障害を呈しているモデルマウスの病態が劇的に改善したとのことです

▽この物質を用いた全てのモデルマウスにおいて、PM1投与により症状の急速な改善がみられたとのことです。

▽これまでに、この研究グループは昨年のNature Medicine誌での報告により、TDP-43蛋白質がミトコンドリアに蓄積することが障害をもたらすことを報告していました。

▽今回、ミトコンドリアへのTDP-43の侵入を防ぐことで、モデルマウスの病態を防ぎうることが証明されました

▽今回の知見は前頭側頭型認知症に対しても治療薬候補として応用できると考えられています。

▽今後ヒトに対する臨床応用を進めたいとしています

引用元
https://alsnewstoday.com/2017/01/25/astonishing-effects-of-compound-on-als-in-mice-intensifies-search-for-human-drug/
Flex Pharma社がALS治療薬開発を重点化
・ALS NEWS TODAYの1月26日付記事からです

▽Flex Pharma社は、ALS、多発性硬化症、Charcot-Marie-Tooth病などの神経変性疾患に対する治療薬開発を重点的に行うことを公表しました

▽現在、アメリカで今年中に同社の治療薬候補であり、FLX-787(一過性受容器電位チャネル(TRP)活性化剤)の第2相試験開始が予定されています

▽FLX-787は、疼痛や神経炎症に関与するTRPV1およびTRPA1受容体に作用し、治療的効果を発揮することが期待されています。

▽この第2相試験は、ALSの下肢の筋痙性やけいれんに対する効果の検証が目的とされています。

▽筋痙性は、突然の運動や、気温の変化、感染やしめつけのきつい衣類などが原因で生じる、筋肉の不随意な痙攣であり、こわばりや疼痛などを伴います

▽これら不快な症状がFLX-787により改善することが期待されています

引用元
https://alsnewstoday.com/2017/01/26/flex-pharma-to-focus-on-clinical-programs-in-neurological-diseases-including-amyotrophic-lateral-sclerosis-als/
BenevolentBio社がスーパーコンピュータを用いたALS治療薬候補探索に参入
・ALS FORUMの1月26日付記事からです

▽BenevolentBio社はロンドンのバイオ企業ですが、今回、シェフィールド大学と共同で、深層学習アルゴリズムを用いたスーパーコンピュータによるALS治療薬候補探索を開始することを公表しました

▽このようなスーパーコンピュータを用いたALS治療薬探索の方向性はすでに、アリゾナ大学や、Barrow Neurological InstituteでのIBM Watsonを用いた研究などで開始されており、いくつかの成果が出始めています

▽今後新たな発見の報告が加速することが期待されます

引用元
http://www.alsresearchforum.org/als-targeting-supercomputing-firm-adds-cmo/
Nuedextaによる球症状の改善
▽ALSにおける仮性球情動に対する治療薬としてFDAの承認を得ているNuedextaですが、今回球症状に対する効果が検証されました

▽60名のALS患者を対象にクロスオーバー試験が行われました。患者は2群にわけられ、約1ヶ月間、Nuedextaないしプラセボを投与され、10-15日間のwashout期間をはさんで、投与群が交替され、約1ヶ月間Nuedextaないしプラセボが投与され、嚥下機能や唾液分泌、構音機能などが検査されました

▽その結果、投与期間においては、1ヶ月間でCNS-BFS(球機能に関する尺度)の有意な改善を認めました。この効果は唾液分泌、会話、嚥下いずれの下位尺度においても有意でした。

▽運動機能、呼吸機能については有意な効果はみられませんでした。

▽Nuedextaは短期的に球症状に有効である可能性があります

(この研究は、アメリカ、Center for Neurologic StudyのSmithらにより報告され、平成29年1月9日付のNeurotherapeutics誌に掲載されました)
ペランパネル新規臨床試験情報(アメリカ)
・先日日本国内での東京医科大学主導のペランパネルの新規臨床試験情報を掲載しましたが、それとは別にアメリカ、ニューヨーク州立大学でエーザイがスポンサーとなるペランパネルの臨床試験が開始されました

・現在既に募集中となっており、合計60名のALS患者を対象に、プラセボ対照二重盲検試験で行われます

・投薬群では、2mgを2週間、4mgを2週間、6mgを2週間、8mgを30週間投与され、合計9ヶ月間投薬されます

・エントリー基準は、ALSの診断をうけ、発症3年以内であること。%静的肺活量が60%以上などとなっており、呼吸器使用患者などは除外となっていますが、日本のエントリー基準よりやや緩やかとなっています

・良好な結果が期待されます

引用元
https://clinicaltrials.gov/show/NCT03020797
孤発性ALSに対するメキシレチンの有効性第2相試験募集開始
・アメリカにおいて行われている、メキシレチンの有効性についての第2相試験が募集開始となりました

・プラセボ対照で行われる第2相試験であり、60名のALS患者を対象に、メキシレチン300mgないしメキシレチン600mgないしプラセボの3群にわけられて、4週間投薬後さらに4週間の非投薬期間後に臨床的指標が検査されます。

・主尺度として、経頭蓋磁気刺激による興奮閾値の変化が用いられることがこの試験の新しい点です

引用元
https://clinicaltrials.gov/show/NCT02781454
Genervon社GM6の基礎研究(第3相試験が今年中に開始か)
・ALS NEWS TODAYの1月13日付記事からです

▽ALS治療薬候補のGM6を開発中のGenervon社が1月9日から12日までサンフランシスコで開催された会議で、GM6の基礎研究結果を公表しました

▽GM6は複数の遺伝子に作用するとされており、特異的にIGF1およびIGF2に結合し、神経保護的な作用を発揮するといわれています。

▽基礎研究においては、GM6はALSと関連することがこれまでに報告されている89の遺伝子の働きに影響を及ぼし、神経成長や神経細胞死、酸化的ストレス応答などに関連した経路に作用することが実験的に示されています。

▽同時に、GM6はSOD1発現を低下させることも示されました。

▽Genervon社によれば、今年中にALSに対する第3相試験を開始する予定とのことです

引用元
https://alsnewstoday.com/2017/01/13/bioinformatics-reports-gm6s-role-as-regulator-of-disease-relevant-pathways/
リルゾール口腔内溶解シートの新薬臨床試験実施申請をFDAが受理
・ALS NEWS TODAYの1月6日付記事からです

▽FDAは、MonoSol Rx社が開発中のリルゾール口腔内溶解シートのALSに対する有効性について、新規臨床試験実施申請を受理しました

▽現在錠剤、液剤の種類の剤型が存在するリルゾールですが、口腔内溶解シートが承認されれば、嚥下困難を有する患者についても、投与可能となることが期待されています

▽今後臨床試験が実施予定となっています

引用元
https://alsnewstoday.com/2017/01/06/riluzole-oral-soluble-film-wins-fda-investigational-drug-status-to-treat-als/
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