FC2ブログ
ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
全世界から最新の治療情報を見つけ出し、ここで紹介します。完治するまで戦い続けましょう!
201904<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>201906
ALS臨床試験のまとめ
常にこの記事がトップにくるように設定しています。

・臨床試験に関する記事がバラバラなので、まとめてみました。以前別のまとめ用サイトをwixで作ってみたのですが、使い勝手が悪く放置状態となっていましたので、こちらの記事がトップにくるようにして、世界中で行われているALSに関する臨床試験について最新の情報となるようにしたいと思います(2019年3月1日現在)

現在予定されているないし進行中の第3相試験(および第2/3相試験)

REFALS試験 :レボシメンダン

タウロウルソデオキシコール酸(商品名:ウルソ)

カンナビノイド:痙性に対する有効性の検証です

ibudilast(商品名:ケタス)

高用量メコバラミン

Masitinib

Arimoclomol

NurOwn細胞 :自家間葉系幹細胞移植です

deferiprone(鉄キレート剤)

現在予定されている、ないし進行中、ないし終了後間もない第2相ないし第1/2相試験

CNM-Au8 :エネルギー代謝改善

遺伝子組み換えヒトエリスロポイエチン

Fasudil

ezogabine

RNS60

コルヒチン

イノシン

rasagiline

IPL344

ILB

低用量IL-2

IONIS-SOD1Rx

L-serine

NSI-566

IC14

Triheptanoin

ヒト胎児由来アストロサイト移植(AstroRx)

ranolazine

高用量ビオチン

リチウム+バルプロ酸

NP001

ラパマイシン

ピモジド

guanabenz

ペニシリンG+コルチゾール

VM202

自家脂肪組織由来間葉系幹細胞移植

AMX0035

メキシレチン

CK-2127107

FLX-787

副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン

自家骨髄幹細胞移植

ペランパネル

Q cell

自家間葉系幹細胞移植

HGF

ルナシン レジメン

tocilizumab

ロピニロール

IPL344

EPI-589

抗レトロウイルス製剤(Triumeq)

GM604

アルブミン製剤による血漿交換療法

*********************************

<当サイトに掲載されている情報について>
2014年10月20日以降の記事は管理人HIDEが個人的に海外のサイトから集めた情報を翻訳したものです。
医師ですので、第2相試験までの結果のみで特定の薬物を推奨したりすることはなく、むしろ良い結果が得られた場合でも慎重に記載するようにしています。
文章力がありませんので、専門用語をサイエンスライターのように平易に説明することができません。
内容が難しいところもあるかと思いますが、なるべく間違ったことを書かないために、ほぼ専門用語のままにしていますことをご了承ください。
スポンサーサイト
新規臨床試験情報(Sinemet)
▽アメリカでの新規臨床試験です。カルビドパ-レボドパ合剤(商品名メネシットなど)のALSに対する第1相試験が開始予定です

▽抗パーキンソン病薬であり、ALSの痙性などへの有効性が検証されます。15名を対象にカルビドパ25mg、レボドパ100mgの合剤を1日3回、1回1錠内服し投与期間は3週間で、クロスオーバーデザインで行われる予定です

引用元
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03929068
喘息治療薬の可能性
・ALS NEWS TODAYの4月11日付記事からです

▽ナンセンス変異依存mRNA分解機構(NMD)は有害なRNAを分解するための細胞内機構ですが、ALSにおいてこの経路が治療ターゲットとなりうる可能性があります

▽tranilastとよばれる(日本ではリザベンとして気管支喘息やアレルギー性鼻炎に承認)喘息治療薬がNMD経路の再活性化作用を有する可能性があり、ALSに対しても治療的に作用する可能性があります

▽Brain誌に公表された論文によると、家族性ALSの最も頻度の高い遺伝子変異であるC9orf72遺伝子変異ALSにおいて、患者由来脳組織における遺伝子発現パターンと、NMD経路に欠損のある細胞における遺伝子発現パターンとの類似点を見出しました。

▽C9orf72遺伝子変異ALS細胞モデルおよびモデルマウスの中枢神経において、NMD経路の障害がみられました。ALSモデルショウジョウバエにおいて、遺伝子的にNMD経路を活性化したところ、神経保護作用がみられました。

▽さらに研究者らは、NMD経路を活性化させる化合物を探索しました。その結果、tranilastが忍容性良好な物質として同定されました

▽TranilastはC9orf72遺伝子変異ALSにおいて治療的に作用する可能性があり、今後の検証が期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/04/11/als-mutation-affects-key-pathway-but-asthma-treatment-seen-to-offer-protection-in-early-study/
エピジェネティックな変化についての研究がALS新規治療法開発につながる
・ALS NEWS TODAYの4月29日付記事からです

▽ALS患者における後天的遺伝子修飾であるエピジェネティックな変化を調べることにより新規治療法がみつかる可能性があります

▽Translational Research誌に掲載された論文によると、エピジェネティックな変化がALSの病態に関与していることを示唆する結果が得られました

▽エピジェネティックな変化にはDNAのメチル化、micro RNA、ヒストン修飾などがあります。

▽孤発性ALS患者の脊髄組織を調べたところ、免疫応答に関与する遺伝子発現に関与する部位のDNAメチル化の広範な変化が観察されました。

▽ALS患者ではDNAメチルトランスフェラーゼであるDnmt3aと関連酵素の濃度上昇が中枢神経において観察されています。ゲノムワイド関連分析においても、ALSに影響を与えうるDNAメチル化差異の存在が明らかになっています。

▽miRNAに関しては、ALSにおいて脊髄におけるmiR-155やmiR-142などのRNA分子の濃度の変化が報告されています。これらは細胞死や免疫応答などに関与しています。miRNAはバイオマーカーとしての役割も期待されています。

▽ヒストン脱アセチル化酵素については、ALSではHDAC11およびHDAC2のmRNA濃度の変化が中枢神経で報告されています。またモデルマウスではHDAC1の細胞内の局在化異常も報告されています。またアセチル化を行う酵素であるELP3は神経変性に関与しているといわれています。

▽これまでにHDAC阻害作用のある薬剤は、ALS患者由来細胞における輸送分子の異常を是正する効果やモデルマウスにおける運動機能の改善効果が報告されています。HDAC阻害剤であるフェニルブチレートはSOD1変異ALSモデルマウスの生存期間を延長し、ALS患者においてヒストンのアセチル化を増加させました。

▽クロマチンリモデリング酵素も治療対象となり得ます。これらの酵素のうちChd1などの酵素は、クロマチン構造を変化させ、Chd1欠損はALSモデル動物においてDNA損傷の修復を障害し、保護的な遺伝子の発現を減少させました。

▽ALSにおけるエピジェネティックな変化と病態との関連がさらに明らかになることにより、今後の診断法や治療法探索が進展することが期待されます。

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/04/29/studying-epigenetic-changes-could-lead-to-new-als-treatments-and-biomarkers-researchers-suggest/
FightMNDがALSの第2相試験に対して70万ドルの資金供与
・ALS NEWS TODAYの4月24日付記事からです

▽オーストラリアの組織であるFightMNDがCollaborative Medicinal Development社が実施予定の第2相試験に対して70万ドルの資金供与を行うことを公表しました

▽この臨床試験は今年中に開始予定のCuATSMの第2相試験です。

▽3年前に行われた第1相試験では、1日1回投与により進行遅延効果や呼吸機能の改善効果を示唆する結果が得られました。24週間の投与により孤発性ALSにおいてALSの進行遅延を示唆する結果が得られています。

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/04/24/fightmnd-grant-to-fund-phase-2-study-of-investigational-therapy-for-als/
FDAがibudilastの第2b/3相試験実施に同意
・ALS NEWS TODAYの4月17日付記事からです

▽FDAはMediciNova社のALS治療薬候補であるibudilast(商品名ケタス)のALSに対する第2b/3相試験の実施について承認しました。

▽この臨床試験では約150名のALS患者がエントリー予定となっています。発症18ヶ月未満でありALSFRS-Rが35点以上の軽症の患者が対象となります

▽9ヶ月間の試験中はリルゾール併用下で行われます。リルゾール併用下で行われた第2相試験では良好な結果が報告されました。ibudilast併用は、リルゾール単独と比較して、有意に機能尺度やQOLを改善し、進行遅延効果や生存期間延長効果を認めました。

▽FDAはibudilastに対してfast track statusとorphan drug指定を与えています

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/04/17/fda-approves-pivotal-phase-2b-3-trial-ibudilast-als-patients/
新規臨床試験情報(ボスチニブ)
・京都大学iPS細胞研究所での新規臨床試験情報です

・ALSに対するボスチニブ投与の安全性および忍容性に関する第1相試験が実施予定となっています

・試験はオープン試験で行われ、12週間の観察期間を経て、1週間の移行期間の後12週間ボスチニブが投与されます。 ボスチニブは4つの用量、100 mg/日、200 mg/日、300 mg/日、400 mg/日が設定され、各群3~6名が割り当てられる予定です。

・詳細は以下をご参照ください

https://upload.umin.ac.jp/cgi-open-bin/ctr/ctr_view.cgi?recptno=R000041294
高用量メコバラミンの第3相試験患者募集中
・徳島大学などで実施中のALSに対する高用量メコバラミンの臨床試験ですが、現在患者募集中となっています。

・主な選択基準/除外基準は以下となっています
■選択基準(観察期開始時)
(1)Updated Awaji基準のdefinite(確実)、probable(可能性大)又はprobable-laboratory supported(可能性大であり検査所見で裏づけられる)に該当する孤発性又は家族性ALSと診断された患者
(2)観察期開始時において発症後1年以内の患者
(3)ALSの重症度基準で重症度1度又は2度の患者
(4)外来通院が可能な患者

■除外基準(観察期開始時)
(1) 気管切開を施行している患者
(2)非侵襲的呼吸補助装置を装着したことのある患者
(3)%FVC(努力性肺活量)が60%以下の患者
(4)観察期登録前4週以内にエダラボンを使用している患者


・詳細は以下をご参照ください

https://als-mecobalamin.org/
Amylyx社のALS治療薬候補AMX0035の第2相試験エントリー終了
・ALS NEWS TODAYの3月21日付記事からです

▽Amylyx社の第2相試験であるCENTAUR試験において、132名の予定された登録患者数のエントリーが終了したことが公表されました

▽AMX0035はタウロデオキシコール酸とフェニル酪酸ナトリウムの混合物です。前臨床試験段階において、ミトコンドリア機能改善などを示唆する結果がえられている他、いくつかの動物モデルにおいても治療的効果が得られています。

▽CENTAUR試験では24週間プラセボないしAMX0035が投与され、有効性と安全性が検証されます。良好な結果が期待されます。

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/03/21/patient-recruitment-completed-phase-2-als-study-testing-amx0035/
ROCK抑制はALSモデルマウスの軸索再生を改善する
▽Rho kinase経路に対する介入はSOD1変異ALSモデルマウスにおいて治療的に作用しうることが報告されています

▽ROCK阻害剤であるY-27632は、神経保護作用とは別に運動神経軸索の再生を促進することが示されています。

▽今回、研究者らはSOD1変異ALSモデルマウスを用いて、Y-27632を投与し、軸索再生能を調べました。

▽症状発現後のモデルマウスにおいては、軸索再生能は発現前と比較して顕著に減弱していました。T-27632投与は神経圧挫損傷後の運動神経軸索の機能的および形態的回復を改善しました。症状発現後の投与では生存期間延長効果はみられませんでしたが、神経筋接合部における神経再支配を改善しました。

▽以上の結果はSOD1変異ALSモデルマウスでは軸索再生の障害があり、軸索再生を促進させる薬物療法的介入により改善しうる可能性があることを示唆するものです

(この研究はドイツ、 University Hospital of CologneのJoshiらにより報告され、平成31年3月12日付の J Comp Neurol.誌に掲載されました)
カベオリン-1はALSモデルマウスの神経筋接合部機能を改善する

▽神経栄養因子は運動神経細胞変性に対して防御的に働くことができますが、その機能は神経栄養因子受容体の細胞膜脂質ラフトと呼ばれる細胞膜小領域における正常な局在化を必要とします。

▽研究者らは、これまでにシナプシン誘導カベオリンー1の過剰発現が神経栄養因子受容体の細胞膜脂質ラフトへの局在化を増加させ、海馬のシナプスと神経の可塑性を促進し、マウスの学習記憶機能を改善することを報告しています。

▽今回、研究者らはSOD1変異ALSモデルマウスに対して異種カルベオリン-1遺伝子を導入し、その影響を検討しました。

▽その結果、SOD1変異ALSモデルマウスに比較して、体重増加や運動機能の改善、生存期間の延長効果が確認されました。

▽カルベオリン-1遺伝子導入マウスにおいては、脊髄運動神経の保持やミトコンドリア形態の保持が観察されました。

▽以上の結果は、カルベオリン-1が神経栄養因子受容体発現と細胞膜脂質ラフトへの局在化を通じて、ALSモデルマウスの病態改善効果を発揮する可能性を示唆するものです

(この研究は、アメリカ、Veterans Affairs San Diego Healthcare SystemのSawadaらにより報告され、平成31年3月20日付のFASEB J誌に掲載されました)
プリドピジンによりシグマ1受容体をターゲットとすることによりALSモデルマウスの病態を改善する
▽ALSにおいては発症早期に軸索輸送の障害や異常蛋白質凝集、神経筋接合部異常などが生じることが報告されており、これらの障害は軸索変性と運動神経細胞死につながります。

▽プリドピジンはハンチントン舞踏病治療薬として開発された小分子です。今回、研究者らはプリドピジンをALSモデルに投与し有効性を検証しました

▽プリドピジンはSOD1変異ALSモデルマウスにおいて軸索輸送障害を改善し、神経筋接合部異常を減少させ、運動神経細胞死を減少させました。

▽さらにプリドピジンはERK経路を活性化し、シグマ1受容体経路を通じて治療的効果がもたらされることがわかりました。

▽プリドピジンは脊髄における変異SOD1凝集体形成を減少させ、神経筋接合部異常を減少させるなど、SOD1変異ALSモデルマウスにおいて治療的効果を発揮することがわかりました

(この研究は、イスラエル、Tel Aviv UniversityのIonescuらにより報告され、平成31年3月1日付のCell Death Dis.誌に掲載されました)
滋陰降下湯の抗炎症効果
▽12種類の生薬からなる滋陰降下湯ですが、ALSモデルマウスに投与された際に、神経炎症関連蛋白質の減少効果があることがわかりました

▽今回、研究者らは、生後8週齢のSOD1変異ALSモデルマウスに対して体重1gあたり1mgの滋陰降下湯を6週間投与しその影響を調べました。

▽6週後の脊髄組織において、炎症性蛋白質(Iba-1、TLR4、TNF-α)や酸化的ストレス関連蛋白質(トランスフェリン、フェリチン、HO1、NQO1)がウエスタンブロット法により解析されました。

▽滋陰降下湯投与は非投与モデルマウスと比較して運動機能障害を有意に改善し、酸化的ストレス物質を減少させました。

▽またTLR-4関連シグナル蛋白質発現低下や鉄恒常性機能改善を通じて、神経炎症を改善することを示唆する結果がえられました

▽以上の結果は、滋陰降下湯がALSモデルマウスの神経炎症に作用する可能性を示唆するものです

(この研究は、韓国、Korea Institute of Oriental MedicineのLeeらにより報告され、平成31年2月12日付の Evid Based Complement Alternat Med.誌に掲載されました)
TDP-43凝集を減少させる抗体が動物実験で治療効果
・ALS NEWS TODAYの2月8日付記事からです

▽The Journal of Clinical Investigation誌に掲載された報告によると、ウイルスベクターを用いてTDP-43をターゲットとする抗体を注入したところ、モデルマウスにおいて治療的効果が観察されたとのことです

▽研究者らはTDP-43蛋白質のRRM1ドメインと呼ばれる領域に特異的に結合する抗体を開発しました。

▽ウイルスベクターを用いてALSモデルマウスに抗体遺伝子を注入したところ、細胞質内凝集体の減少や症状緩和効果が観察されました。今後、直接抗体を髄液中に注入する等、ウイルスベクターを使用しない治療法を開発したいとしています

▽予備的な結果ですが、今後の実用化に向けて進展が期待される治療法です。

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/02/08/antibody-eases-symptoms-lowers-tdp-43-buildup/
アデノシン受容体とALSモデルマウス
▽ALSにおいて近年プリン体代謝経路の病態への関与が注目されています。

▽今回、研究者らはアデノシン受容体に対するアゴニストないしアンタゴニストがSOD1変異ALSモデルマウスの病態に与える影響を調べました

▽その結果、アデノシン受容体2Aアゴニストおよびアンタゴニストは病態を変化させることはありませんでした

▽一方でアデノシン受容体1に対する発症前からの阻害剤投与は有意な進行遅延効果をもたらしました。

▽アデノシン受容体のサブタイプによっては受容体修飾が治療的効果を有する可能性があり、今後の検証が期待されます

(この研究は、イタリア、Istituto Superiore di SanitàのArmidaらにより報告され、平成31年2月12日付のNeurochemical research誌に掲載されました)
IL-33長期投与によりALSモデルマウスに治療的効果
▽ALSにおいては神経炎症が病態の一部と考えられています。最近では炎症性変化は中枢神経に限らず、末梢においてもみられうることが報告されています。

▽実際にT細胞反応性の変化や、サイトカイン分泌の変化などが報告されています。T細胞の反応性を変化させる主要なサイトカインの1つがインターロイキン33(IL-33)です。IL-33は2型免疫細胞を刺激し、Th2サイトカインを大量に産生し、中枢神経損傷からの回復に作用します。

▽ALSにおいてはIL-33発現量が低下していることが報告されています。

▽今回、研究者らはSOD1変異ALSモデルマウスを用いて、遺伝子組換えIL-33を長期投与し治療的効果を検討しました

▽その結果、雌モデルマウスにおいては発症遅延効果や、活性化アストロサイトの減少などが観察されました。雄モデルマウスについては雌ほどの効果はみられませんでした。

▽IL-33の効果は中枢神経細胞への直接的な影響ではなく、末梢のT細胞を通じて発揮されている要素が大きいと考えられました。

▽以上の結果は、末梢の免疫系に作用する物質を用いることによってもALSの病態を変化させうることを示唆するものであり、今後の治療法開発戦略に1つの方向性を与える可能性があります。

(この研究はフィンランド、University of Eastern FinlandのKorhonenらにより報告され、平成31年1月11日付のIBRO reports誌に掲載されました)
Vps4蛋白質が神経細胞に保護的な可能性
・ALS NEWS TODAYの2月19日付記事からです

▽Vsp4とよばれる蛋白質を過剰産生させることにより損傷を受けた神経細胞の変性過程を遅延させることができる可能性が報告されました

▽Science Advances誌に掲載された報告によると、軸索損傷細胞モデルを用いて研究が行われ、ワーラー変性と呼ばれる神経変性過程に影響を与えうる新たな蛋白質が同定されました。これまでワーラー変性過程に影響を与えうる経路としてはNMNAT関連シグナル経路しか知られていませんでした。

▽研究者らはVps4蛋白質が過剰に存在すると軸索変性過程が遅延することをみいだしました。またVps4蛋白質が欠損したショウジョウバエでは軸索変性が進行しやすいことがわかりました

▽Vps4は自食作用に関与しており、ワーラー変性を抑制する機能を有し、神経保護作用を有することを示唆する結果がえられました。

▽Vps4の神経保護作用を利用することが神経変性疾患において新たな治療戦略となりうる可能性があります。

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/02/19/vps4-protein-prevents-nerve-cell-degeneration-study-shows/
microRNAによる神経保護作用
・ALS NEWS TODAYの2月4日付記事からです

▽mir-494-3pと呼ばれる小分子が運動神経生存において保護的な役割を果たしていることがわかりました。この研究はシェフィールド大学の研究者らによりEBioMedicine誌に公表されました

▽ALSにおいてはアストロサイトが病態に関与していることが報告されており、ALS患者由来のアストロサイトが神経毒性を発揮することが知られています。

▽アストロサイトは細胞外小胞を放出し、神経細胞機能を調節しています。この細胞外小胞にはmicroRNAが含まれています

▽今回、研究者らは、アストロサイトから分泌される細胞外小胞において、特定のmicroRNAが発現量が変化しているかどうかを調べました

▽そのために、研究者らはC9orf72遺伝子変異ALS患者由来のアストロサイトを用いました。

▽その結果、健常者由来アストロサイトと比較して、患者由来アストロサイトではmiR-494-3pとよばれるmiRNAが減少していることがわかりました

▽miR-494-3pは運動神経細胞死に関与するsemaphorin 3Aと呼ばれる蛋白質の発現を調節しています

▽miR-494-3p発現量を回復させたところ、運動神経細胞の生存期間を延長させることができました

▽miR-494-3p発現量の減少は孤発性ALSにおいても観察されており、miR-494-3pがALSの治療法開発において新たなターゲットとなりうる可能性があります。

引用元
https://alsnewstoday.com/2019/02/04/mirna-holds-therapeutic-potential/
新規臨床試験情報(CNM-Au8)
・アメリカでの新規臨床試験情報です

・CNM-Au8の第2相試験が開始予定です。CNM-Au8は金を含む小分子製剤であり、細胞のエネルギー代謝を改善するといわれています

・試験はオープン試験で行われ、24名のALS患者を対象に12週間投薬が行われ、MRSを用いて脳内のNAD+/NADH比などが測定される予定です。

引用元
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03843710
新規臨床試験情報(遺伝子組み換えヒトエリスロポイエチン)
・韓国での新規臨床試験です。

・遺伝子組み換えヒトエリスロポイエチンのALSに対する有効性、安全性に関する第1/2相試験が開始予定です

・プラセボ対照で64名のALS患者を対象に行われ、エリスロポイエチン製剤が1ヶ月に1回静注され合計12回静注される

予定です。

引用元
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03835507
copyright © 2019 Powered By FC2ブログ allrights reserved.