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ALS(筋萎縮性側索硬化症)に負けないで
全世界から最新の治療情報を見つけ出し、ここで紹介します。完治するまで戦い続けましょう!
201812<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>201902
今年もありがとうございました
・今年一年ブログをご訪問いただき、また多くのコメントをいただき、ありがとうございました。

・Masitinibなど第3相試験が終了した薬剤は、現在のところ期待通りとはいかない状況になっています。しかし今年は慶應義塾大学で患者由来iPS細胞を用いてスクリーニングされた薬剤の試験が開始となるなど、これまでにない新たな動きも始まっています。

・またBrainStorm社のNurOwn細胞の第3相試験についても順調にいけば2019年中に終了予定となっています。来年は明るいニュースが多くあることを期待します

・管理人個人としては本業に圧迫されて更新ペースが落ちてしまいました。来年も更新はマイペースになるかと思いますが、宜しくお願いいたします。

・皆様にとって2019年がより良い一年となりますことを祈念致します。

管理人 HIDE
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ALSに対するイノシンの予備的臨床試験
▽イノシン投与により尿酸値を上昇させることの安全性と忍容性を確認するための予備的臨床試験がALS患者25名に対して行われました

▽この試験は12週間、オープンでイノシンが経口投与され、血漿尿酸値が7-8mg/dlを維持するようにイノシン投与量が設定されました

▽12週後に96%が試験を完遂し、目標尿酸値は6週後に達成されました。重大な副作用はなく、酸化的ストレスに関連するバイオマーカーについては有意な上昇を認めました。ALSFRS-Rについては、ベースラインからの予測値からの有意な変化はみられませんでした。

▽今後さらに大規模な臨床試験での有効性の検証が期待されます

(この研究は、Massachusetts General HospitalのNicholsonらにより報告され、平成30年10月22日付のAnnals of Clinical and Translational Neurology誌に掲載されました)
KP-100の第1相試験。安全性と忍容性
・東北大学でのHGF(KP-100)の第1相試験の報告です

▽肝細胞増殖因子(HGF)はALSなどの神経変性疾患動物モデルにおいて多様な神経栄養因子としての作用を発揮することが報告されています

▽5番目の残基を除去した遺伝子組み換えHGF(KP-100)の安全性と忍容性、薬物動態を明らかにする第1相試験が15名のALS患者に対して行われました

▽この試験では、クモ膜下腔に留置したカテーテルより薬剤が注入され、9名に対しては単回注入され、6名については、合計6回、1週間毎に注入されました。

▽その結果重大な副作用はなく、複数回投与群では髄液中のKP-100は一定濃度に保持され、抗KP-100抗体も髄液中および血漿中に観察されることはありませんでした。

▽安全性および忍容性が確認されたことから、今後第2相試験への進展が期待されます

(この研究は、東北大学のWaritaらにより報告され、平成30年12月11日付のJournal of Clinical Pharmacology誌に掲載されました)
ヒト由来抗SOD1抗体がモデルマウスで有効性
▽SOD1遺伝子変異は家族性ALSの病因として知られています。孤発性ALSにおけるSOD1蛋白質の折り畳み異常が病態に果たす役割はよくわかっていません。

▽今回、研究者らは健常高齢者から採取したメモリーB細胞をスクリーニングし、折り畳み異常SOD1蛋白質に特異的に結合する、遺伝子組み換えヒトモノクローナル抗体(α-miSOD1)を作成しました。

▽SOD1変異ALSモデルマウスにα-miSOD1を投与したところ、発症遅延効果や、生存期間延長効果が確認されました。またSOD1蛋白質の凝集も減少しました。これらの効果は末梢からの投与によっても得られました。

▽以上の結果は、SOD1変異ALSに対してα-miSOD1が治療的に有望な可能性を示唆するものです

(この研究は、スイス、Neurimmune AGのMaierらにより報告され、平成30年12月5日付のScience Translational Medicine誌に掲載されました)
粘液細菌抽出物が過酸化水素によるアストロサイト傷害を緩和
▽酸化的ストレスはALSなど神経変性疾患の病因の一部と考えられています

▽粘液細菌は様々な活性代謝物を産生し、天然物質の生産者として知られています。

▽今回、研究者らは、粘液細菌抽出物が、ヒトアストロサイトへの酸化的ストレス暴露にどのような影響を与えるかを調べました。

▽その結果、粘液細菌抽出物は、過酸化水素暴露アストロサイトによる活性酸素産生を抑制し、細胞死を減少させました。

▽この作用はNAD+濃度を回復させることによるものであることがわかりました。さらに細胞内グルタチオン濃度を上昇させることによる細胞保護作用を有することもわかりました。アルカンジウム属やシストバクター属などの粘液細菌が特に有用でした。

▽以上の結果は、粘液細菌抽出物が酸化的ストレスからアストロサイトを保護する作用を有する可能性を示唆するものです。

(この研究は、オーストラリア、Macquarie UniversityのDehhaghiらにより報告され、平成30年11月26日付のNeuroscience誌に掲載されました)
angiopoietin-1とC16はALS/パーキンソン病モデルに対するL-セリンの治療効果を高める
▽L-BMAAは細胞内凝集体を形成し、神経細胞変性をもたらし、ALS/パーキンソン病認知症複合をもたらすことが知られています。

▽L-セリンはL-BMAAの細胞毒性を抑制することが報告されています。今回研究者らは血管新生に重要な内皮増殖因子であるangiopoietin-1と炎症抑制作用を有しintegrin αvβ3結合蛋白質であるC16投与による、L-BMAA毒性への効果を調べました

▽その結果、angiopoietin-1とC16のみを投与した場合に比較して、L-セリンを同時に投与した方がアポトーシスや認知機能への影響が緩和されることがわかりました

▽以上の結果は、angiopoietin-1とC16がL-セリンの治療的効果を高める可能性を示唆するものです

(この研究は中国、Zhejiang UniversityのCaiらにより報告され、平成30年11月25日付のAging誌に掲載されました)
ALSとFTDの原因遺伝子をターゲットとする小分子治療
・ALS NEWS TODAYの12月20日付記事からです

▽ALSと前頭側頭型認知症の最も頻度の高い遺伝子異常は第9染色体におけるC9orf72遺伝子の6塩基繰り返し配列の過剰伸長です。

▽この繰り返し配列の過剰伸長により繰り返し配列を含むRNAが産生され、これが細胞毒性をもたらすと考えられています。

▽このRNAはヘアピン構造やG四量体構造などをとりうることがしられています。さらにC9RANと呼ばれるアミノ酸繰り返し配列を有する蛋白質も産生され、これも細胞毒性を有することが報告されています。

▽今回、研究者らはヘアピン構造を有するRNAをターゲットとする小分子を開発しました。これまではG四量体をターゲットとする研究が主になされてきましたが、ヘアピン構造も病態に関与することが明らかになりました。

▽RNAのヘアピン構造をターゲットとすることによりC9RANの産生を阻害することが可能となりました。G四量体をターゲットとした場合には阻害できませんでした。

▽この小分子は”4”と呼ばれており、C9orf72遺伝子変異ALSに対する治療薬候補として今後の実用化が期待されます

引用元
https://alsnewstoday.com/2018/12/20/small-molecule-targets-als-frontotemporal-dementia-root-cause/
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